概要
バンコク(英語:Bangkok、タイ語:บางกอก)は、タイ王国の首都であり、タイ国内最大都市かつ東南アジア有数の大都会です。タイ語では、クルンテープ・マハー・ナコーン(Krung Thep Maha Nakhon)もしくは単にクルンテープ(Krung Thep)と呼ばれています。アユタヤ王朝時代のバンコクはチャオプラヤ川河口の小さい交易場でしかありませんでしたが、ビルマ軍により滅ぼされたアユタヤ朝の後に建てられたトンブリー王朝・タクシン王により1768年に首都がトンブリー(現在のバンコク・チャオプラヤ川西岸部)に遷都されたことで歴史の表舞台に出ることになりました。当初はトンブリーに首都がおかれましたが、トンブリー王朝を倒した現在のタイ王国の王朝であるチャクリー王朝(ラタナコーシン王朝)のラーマ1世がビルマの侵略に備え、チャオプラヤ川と運河に囲まれ防衛が容易なラタナコーシン島(現在のワット・プラケオや官庁街のある場所)へ1782年に首都を遷しました。これにより18世紀以降、都市としてのバンコクが発展していきました。
200年以上の間タイの首都となっているバンコクは、タイのみならずインドシナ半島そして東南アジア全体の政治・経済・文化・芸術の中心都市の一つであり、アジア有数の国際都市です。2008年には「Travel and Leisure(旅行とレジャー)」で、バンコクは世界一良い都市と格付されました。バンコクの人口は、約816万人(2007年7月)とされ、世界で22番目に人口の多い都市です。また、タイ東北部から流入した人々やアジア各国から来た大量の居住者が住んでおり、実際の人口は1500万人近くと推定されています。人種としては、タイ人の他に、中国系やインド系およびヨーロッパ人との混血が多数となっています。
バンコク観光
東南アジアの都市の中でも多数の寺院や歴史的建造物が現存しています。東南アジアの交通の要衝にあり、物価も比較的安いため、バンコクは世界的な観光国際都市となっています。旅行雑誌「Travel and Leisure」では、アジア最高の観光地とされ、2006年には総合評価で世界第3位、2008年には世界最高の評価を受けています。Googleで「Bangkok」と検索すると7430万件(2009年4月)もヒットする人気です。タイ国政府観光庁によれば旅行者数は、2005年が1160万人、2007年が1500万人とされています。バンコクで最も有名な観光名所としては、王宮、ワット・プラケオ、ワット・ポー、ワット・アルンなどがあります。他にも、バンコク中心部にある「パッポン通り」や「ソイ・カウボーイ」などはバーやクラブが立ち並ぶなどナイトスポットとして多くの外国人観光客を集めています。