コロンビア(スペイン語/英語:Colombia)、正式国名「コロンビア共和国(スペイン語:República de Colombia、英語:Republic of Colombia)」は、主に南アメリカ大陸に位置し、北アメリカ(中央アメリカ)に島嶼地域を有する国です。コロンビア本土は、北はカリブ海、東と北東はベネズエラ、南東はブラジル、南はペルー、南西はエクアドル、西は太平洋、北西はパナマと国境を接しています。南アメリカ大陸では太平洋と大西洋(カリブ海)の二つの海洋に面するほぼ唯一の国(チリも何となく太平洋と大西洋に面しているような)です。コロンビアは 32の県に分かれています。首都圏のボゴタは国内最大の都市で、主要な金融および文化の中心地です。その他の主要都市圏には、メデジン、サンティアゴ・デ・カリ、バランキージャ、カルタヘナ、サンタ・マルタ、ククタ、イバゲ、ビリャビセンシオ、ブカラマンガ、ソレダード、ソアチャなどがあります。面積は 1,141,748平方キロメートル(440,831平方マイル)で、人口は 52,156,254人(2022年推計、ラテンアメリカではブラジルとメキシコに次いで 3番目、世界全体では 27番目)です。最高峰はクリストバル・コロン山(Pico Cristóbal Colón、標高 5,730メートル、シエラ・ネバダ・デ・サンタ・マルタ山地)です。
豊かな文化遺産(言語、宗教、料理、芸術を含む)は、植民地としての歴史を反映しており、ヨーロッパや中東からの移民によってもたらされた文化的要素、アフリカ系移民によってもたらされた文化的要素、そして植民地化以前から存在する様々な先住民文明の文化的要素が融合しています。スペイン語が公用語ですが、クレオール語、英語、その他64の言語が地域的に認められています。
コロンビアは、少なくとも紀元前 12,000年から多くの先住民族と文化の故郷となってきました。スペイン人は 1499年にラ・グアヒラに初めて上陸し、16世紀半ばまでに現在のコロンビアの大部分を植民地化し、サンタフェ・デ・ボゴタを首都とするグラナダ新王国(New Kingdom of Granada、1538年~1819年)を建国しました。スペイン帝国からの独立は 1810年に宣言されたと考えられており、現在のコロンビアはヌエバ・グラナダ連合州(United Provinces of New Granada、1811年~1816年)として誕生しました。スペインによる短期間の再征服の後、コロンビアは独立を獲得し、1819年に大コロンビア時代(グラン・コロンビア、Gran Colombia、1819年~1831年、南アメリカ北部にあった共和国(コロンビア共和国))が始まりました。この新しい政体は、グラナダ連邦(Granadine Confederation、1858年~1863年)、コロンビア合衆国(United States of Colombia、1863年~1886年)として連邦制を試みた後、1886年に中央集権化された共和国(現在のコロンビア共和国)となりました。アメリカ合衆国とフランスの支援を受けて、パナマは 1903年にコロンビアから分離独立し、現在の国境線が形成されました。1960年代以降、コロンビアは非対称的な低強度武力紛争と政治的暴力に苦しみ、1990年代には両者とも激化しました。2005年以降、治安、安定、法の支配は大幅に改善され、前例のない経済成長と発展を遂げました。コロンビアは、世界保健機関(WHO)によるとラテンアメリカで最高、世界では 22位の医療制度を誇ることで知られています。コロンビアの多角化された経済は南米で第3位の規模を誇り、マクロ経済の安定性と長期的な成長見通しは良好です。
コロンビアは、世界で 17カ国に数えられるメガダイバーシティ国の一つであり、1平方マイルあたりの生物多様性は世界最高レベル、全体では第2位です。国土には、アマゾンの熱帯雨林、高地、草原、砂漠が広がっています。南米で唯一、大西洋と太平洋の両方に海岸線(および島嶼)を持つ国です。コロンビアは、国連、WTO、OECD、米州機構(OAS)、太平洋同盟、アンデス共同体など、主要な国際機関および地域機関の主要メンバーです。また、NATOのグローバルパートナーであり、NATO加盟国以外ではアメリカ合衆国の主要同盟国でもあります。