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パダン地図


 パダン(インドネシア語/英語:Padang)は、インドネシアスマトラ島西部にある西スマトラ州の州都であり、同州最大の都市です。スマトラ島西海岸西部に位置しています。人口は 2010年の国勢調査で 833,562人、2020年の国勢調査で 909,040人を記録しました。2025年半ば時点の公式推計人口は 965,050人(男性483,890人、女性481,210人)となっています。インドネシア国内で 16番目に人口の多い都市であり、スマトラ島の西海岸においては最大の都市、スマトラ島内では 4番目に人口の多い都市です。パダン都市圏の人口は 170万人を超え、スマトラ島で 3番目に大きな都市圏を形成しています。面積 694.96平方キロメートル(268.33平方マイル)、海抜 0~1,853メートル(0~6,079フィート)、南緯 0度57分00秒 東経 100度21分11秒です。パダンは、ミナンカバウ文化やその料理、そして夕日の美しい海岸で広く知られています。
 歴史的に見ると、パダンは植民地時代以前からコショウや金の貿易拠点として栄えていました。17世紀半ばにオランダ人がこの地と接触し、やがて要塞を建設してパガルユン王国から都市の支配権を掌握しました。イギリスによる一時的な統治期間を除き、パダンはインドネシアの独立に至るまで、オランダ領東インドの主要都市の一つであり続けました。1906年には、パレンバンと共に、スマトラ島で初めて「市(gemeente)」の地位を与えられた都市となりました。
 
パダン イメージ(アディッヤワルマン博物館)
パダン
 

パダン 観光

 パダンは、バトゥ諸島やメンタワイ諸島へ向かうサーファーや、西スマトラの高原地帯を訪れる観光客にとって、一般的な中継地となっています。サムドラ通りからプルイ(Puruih)にかけて広がるパダン・ビーチ(地元では「タプラウ」や「タピ・ラウイ」の名で親しまれています)は、夕日や屋台が楽しめる場所として知られています。市内にはクランジ川が流れており、その北側、ランブン・ブキット地区のバトゥ・ブスック(Batu Busuk)周辺では、急流下りなどのウォータースポーツが人気です。パダンの南に位置するブングス湾は、海水浴やボート遊びに適した場所です。ブングス沖には、シクアイ島やパガン島などの島々も点在しています。
 現在、パダン市地域開発計画局(Bappeda)は、南パダン地区のカンプン・ポンドック(Kampung Pondok)にある「パダン旧市街」を観光エリアとして整備する計画を進めています。パダン市長は、市内の 73の歴史的建造物をパダンの文化遺産として指定しています。
 パダンには、オランダや中国の建築様式を今に残す古い建物が数多く存在します。アラウ川沿いのムアロ港に隣接するパダン旧市街は、かつて市の主要な商業地区として機能していました。この旧市街はかつてのビジネスの中心地であり、パダン市庁舎、デ・ヤワシェ銀行(現在のインドネシア銀行)、ネーデルランツェ・スパールバンク(オランダ貯蓄銀行)、ジオ・ウェリー商会、エスコンプト・マッチャピ(Escompto Maatschappij)の事務所、倉庫、商人たちの邸宅など、重要な建物が立ち並んでいました。
 歴史的な名所もいくつかあり、地元のミナンカバウ族の歴史と文化を専門に扱うアディティヤワルマン博物館では、ルマ・ガダン(ミナンカバウの伝統家屋)様式の建物内に主要な展示が収められています。西スマトラ・グランド・モスクは、伝統的なミナンカバウ建築様式を取り入れて建設された、近代的かつ大規模なモスクです。このモスクは、パダン市中心部に近いカティブ・スライマン通りに位置しています。パダン最古、かつインドネシアでも有数の歴史を持つガンティン・グランド・モスクも、人気の観光スポットとなっています。また、インド人商人によって設立されたムハンマダン・モスクも市中心部に位置しています。聖レオ修道院(St. Leo Monastery)は、鐘楼の屋根には伝統的なミナンカバウ様式、教会堂にはオランダ様式が取り入れられており、パダンで最も古い教会の一つです。海岸沿いの道路、観光案内所から少し進んだ場所には、2006年に大規模な中華系仏教徒コミュニティのために開設された仏教寺院「ヴィハラ・ブッダ・ワルマン(Vihara Buddha Warman)」があります。
 パダンの南10キロメートルに位置するアイル・マニス・ビーチ(Air Manis Beach)には、伝説上の人物にちなんだ「マリン・クンダン(Malin Kundang)の岩」があります。この場所にある岩の形状は、難破船の残骸を彷彿とさせます。アラウ川の対岸にはシティ・ヌルバヤ公園(Siti Nurbaya Park)があり、橋やボートでアクセスできます。園内には、第二次世界大戦時の日本軍の大砲や掩蔽壕(バンカー)の跡が残っています。また、公園からはパダン市街、アラウ川、インド洋の素晴らしい景色を望むことができます。市の東方18キロメートルにはブン・ハッタ自然保護区(Taman Hutan Raya Bung Hatta)があり、スマトラトラ、バク、野生のヤギ、クマなどの多様な動物や、ラフレシア・ガドゥアンシ(Rafflesia gadutensis)、バランフォラ(Balanophora)、アモルフォファルス(Amorphophallus)といった植物が生息しています。
 ミナンカバウの人々の料理は、一般的に「パダン料理」と呼ばれています。パダン料理店は国内の至る所にあり、そのスパイシーな味付けで有名です。パダン料理は通常1日1回調理され、並べられた料理の中から客が好きなものを選びます(料理がなくなるまで陳列されています)。様々な料理が少量ずつ提供されますが、それらをライスと合わせることで充実した食事となります。客は並べられた料理の中から、自分の食べたいものだけを選び、その分を支払います。最も有名なパダン料理は、肉をスパイシーに煮込んだ「ルンダン(rendang)」です。「ソト・パダン(Soto Padang)」(スパイシーなスープにカリカリの牛肉が入った料理)は地元住民の朝食の定番であり、一方、「サテ(sate)」(カレーソースをかけた牛肉の串焼きとケトゥパットのセット)は夕食時のご馳走として親しまれています。
 パダンはサッカーチーム「セメン・パダン(Semen Padang)」の拠点であり、ハジ・アグス・サリム・スタジアム(Haji Agus Salim Stadium)が同クラブのホームスタジアムとなっています。また、パダンでは毎年、国際的なプロ自転車レースである「ツール・ド・シンカラク(Tour de Singkarak)」が開催されるほか、過去には「国際伝統ボート(ドラゴンボート)フェスティバル」が開催されたこともあります。
 
 パダンの観光名所としては、アディッヤワルマン博物館(アディティヤワルマン博物館、Adityawarman Museum、西スマトラの文化を紹介する博物館)、中華街、タマン・タグ・パダン・エリア(公園)、西スマトラ大モスク(Grand Mosque of West Sumatra)、アル=ハキム・モスク(Masjid Al-Hakim)、パダン・ビーチ(Padang Beach)、パシル・ジャムバク・ビーチ(Pasir Jambak Beach)、パンタイ・ガジャー・パダン(ビーチ、Pantai Gajah Padang)、パンタイ・エアー・マニス(ビーチ、Pantai Air Manis)、パンタイ・ニルワナ(ビーチ、Pantai Nirwana)、パンタイ・カロリナ(ビーチ、Pantai Carolina)、ゲオ・ウェリー&コー・ビルディング(Gedung Geo Wehry & Co、歴史的建造物)などがあります。
 
 パダンのホテルは、ドックス ヴィル ホテル、ザ アサナ ホテル、メルキュール パダン、パンゲラン ビーチ ホテル、エアー マニス ヒル レジデンス、ホテル グランド ズリ パダン、トルントゥム パダン ニュー ブランド オブ グランド インナ パダン ホテル、イビス パダン、パンゲラン シティ ホテル、キリアド ブミミナン ホテル、イメルダ ウォーターパーク、ホテル カワナ パダン、サヴァリ ホテル、ロッキー プラザ ホテル パダン、H ダブル ホテル パダン、ジョリサ ホテル、ザ ボロッソム、ブンダ ホテル、マリアニ インターナショナル ホテル、スリヤ パレス シャリアーなどがあります。
 
インドネシアにおけるパダンの位置が判る地図(Map of Padang, West Sumatra, Sumatra Island, Indonesia)
パダン地図
地図サイズ:640ピクセル X 340ピクセル
 

パダン 地理と気候

 パダン市はスマトラ島の西海岸に位置し、その総面積は 694.96平方キロメートル(西スマトラ州全体の 1.65%に相当)です。市域の 60%以上は、保護林に覆われた丘陵地帯が占めています。都市部とみなされるのは約 205平方キロメートルに過ぎません。丘陵地帯は市の東部および南部に広がっており、主な丘や山としては、ランプー丘(Lampu Hill)、パダン山(Mount Padang)、ガド・ガド丘(Gado-Gado Hill)、ペガンビラン丘(Pegambiran Hill)などが挙げられます。パダン市はスマトラ本島において68キロメートルの海岸線を有しています。
 さらに、市域内には 19の小島も存在します。その内訳は、ビンタンウル島(面積56.78ヘクタール)やシクアイ島(同48.12ヘクタール)を含むブングス・テルク・カブン地区の島々(これら 2島に加え、さらに小さな島が 9つ)、トラン島(同33.67ヘクタール)、ピサン・ガダン島(同26.19ヘクタール)、パンダン島(同24.32ヘクタール)を含むパダン・スラタン地区の島々(これら 3島に加え、さらに小さな島が 2つ)、そしてコト・タンガ地区にある2つの小島です。
 パダンの気候の気候は、ケッペンの気候区分において熱帯雨林気候に分類されます。この熱帯雨林気候は貿易風よりも赤道収束帯の影響を強く受けるタイプであり、サイクロンの発生も極めて稀な、典型的な赤道直下の気候特性を示しています。パダンはインドネシアで最も降雨量の多い都市の一つであり、年間を通じて頻繁に雨が降ります。市の年間平均降水量は約 4,300ミリメートルに達します。最も降水量が少ない月は 2月で、その平均降水量は 250ミリメートルです。市内の気温は年間を通じて比較的安定しており、平均気温は 26℃(79°F)です。パダンには 21本の河川が流れており、その中で最も長いのは全長20キロメートル(12マイル)のバタン・カンディス川です。1980年には、主にバタン・アラウ川へ排水する市内の排水設備が水量を処理しきれなくなったため、市域の 3分の 2が浸水する被害に見舞われました。
 
スマトラ島パダン地図
スマトラ島パダン地図
地図サイズ:460ピクセル X 440ピクセル
 

パダン 交通機関

 「トランス・パダン(TransPadang)」のバス高速輸送システム(BRT)は、ジャカルタの「トランス・ジャカルタ」をモデルに開発されましましたが、専用レーンや快適な待合所(シェルター)は整備されていません。現在、トランス・パダンはルブク・ブアヤ(Lubuk Buaya)からパサール・ラヤ(Pasar Raya)までの 18kmの区間で運行されており、大型バス10台(定員60名)と中型バス15台(定員40名)の車両が使用されています。1日の利用者は最大7,000人に達し、運行開始当初の 4,000人から増加しました。朝夕のラッシュ時の混雑率は 128%に上ります。
 同市には、パダン・パリアマン県ケタピンにあるミナンカバウ国際空港が乗り入れています。この空港は、軍事基地に転用されたタビン空港に代わるものとして建設されました。ミナンカバウ空港のターミナルビルは、国際線と国内線の両方に対応しています。空港には 4基の搭乗橋(ボーディング・ブリッジ)、17カ所のチェックインカウンター、5基の手荷物受取用コンベア、9カ所のチケット販売カウンターが設置されています。2013年後半には、ボーイング747やエアバスA340といった大型機の離着陸に対応できるよう、滑走路が 250メートル延長されました。また、空港から市内中心部へは鉄道でもアクセス可能です。ターミナルの拡張計画(第2フェーズ)も発表されており、完成予想図はすでにアンカサ・プラ2(Angkasa Pura II)社のウェブサイトで公開されています。
 パダンのテルク・バユール港(旧称エマヘーフェン港)は、スマトラ島西海岸で最大かつ最も活気のある港です。国内線および国際線の航路が運航されています。同港は 1888年にオランダ植民地政府によって建設されました。2013年4月29日には、西スマトラ州知事によって新しいコンテナターミナルが正式に開設されました。このターミナルは 46,886平方メートルの敷地を有し、4,000個以上のコンテナを収容可能です。同港は、シベルット島、シポラ島、南パガイ島などを含むムンタワイ諸島への主要な玄関口となっています。また、パダンとジャカルタを結ぶ航路や、シボルガおよびグヌン・シトリ(ニアス島)を結ぶフェリー航路も運航されています。有料道路  西スマトラ州政府は、パダンとシチンチン地区を結ぶ全長28キロメートルの有料道路建設に向け、約 1兆3000億ルピア(1億4170万米ドル)を投じて用地を確保しました。これは、全長244キロメートルに及ぶパダン・プカンバル間有料道路の一部を構成するものです。幅員30メートル分の用地の 80%はすでに取得済みですが、理想とされる幅員50メートルを確保するために、さらなる用地取得が進められる予定です。この建設プロジェクトは 2018年2月に正式に開始されました。
 鉄道網はパダンを起点として、北のパリアマン、北東のパダン・パンジャン、そして東のソロクやサワルントと結ばれています。最大の駅はパダン駅(シンパン・ハル駅とも呼ばれる)です。「シビヌアン(Sibinuang)」および「ダン・トゥアンク(Dang Tuanku)」という列車が、パダン(シンパン・ハル)とパリアマン間を往復運行しています。
 
 パダンへの交通アクセスは、飛行機ではミナンカバウ国際空港(Minangkabau International Airport)があります。
 日本からパダンへの直行便はありません。東南アジア域内では、マレーシアのクアラルンプールから飛行機(直行便、(3便/日)で 1時間10分です。
 インドネシアの首都ジャカルタからパダンまで飛行機(直行便、18便/日)で 1時間40分、スラバヤから飛行機(直行便、1便/日)で 2時間25分、、メダンから飛行機(直行便、3便/日)で 1時間10分、パレンバンから飛行機(直行便、1~2便/日)で 1時間40分です。パダンからブキティンギまで車で 2時間35分(北へ道なりで 96km)です。
 
パダン地図(Google Map)
 
パダンの交通機関と観光名所
 

 
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