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阿里山地図
阿里山郷(日本語読み:ありさん きょう、ツォウ語(鄒語):Psoseongana(プソソンガナ)、サオ語:Arithan(アリサン)/Ari a hundun(アリアフンドゥン)、台湾語:A-lí-san、中国語繫体字:阿里山鄉、ピンイン(拼音):Ālǐshān(アリシャン)、旧称「呉鳳郷」、英語:Alishan Township)は、台湾(中華民国)嘉義県東部に位置し、嘉義県唯一の山岳郷です。北は南投県竹山鎮、東は南投県信義郷と高雄市桃源区、西は梅山郷、竹崎郷、番路郷、南は大埔郷と高雄市那瑪夏区に接しています。面積は約 428平方キロメートル(165.2平方マイル)で、嘉義県で最大かつ最も人口密度の低い行政区であり、面積は嘉義県全体の約 5分の 1を占めています。郷の住民は主に台湾先住民族のツォウ族(鄒族)で、言語はツォウ語です。阿里山郷は、台湾島で最もアクセスが困難な地点(北緯 23.51度、東経120.81度)とされ、海から約 67.4キロメートル(41.9マイル)、海抜約 2,406メートル(7,894フィート)にあります。
阿里山郷はかつてツォウ族の伝統的な領土であり、様々な部族に分割されていました。これらの部族の中には、屏東のパイワン族(排湾族)に朝貢し、ブヌン族(布農族)と時折衝突を起こすこともありました。乾隆帝の時代、嘉義地方の漢民族が竹崎と梅山から阿里山に侵入し、ツォウ族と武力衝突を起こしました。漢民族は糞箕湖(現在の奮起湖)や幼葉林(現在の瑞里)といった集落を築き、ツォウ族を山岳地帯へ撤退させました。日本統治時代、日本政府はこの地域のヒノキ林を開発するため、嘉義市から阿里山森林鉄道を建設しました。これにより、日本は山岳地帯に入り込み、大量の木材を伐採し、鉄道で山から運び出すことができました。この開発により、阿里山は主要な観光地へと発展しました。
1913年、日本政府は呉鳳寺(現在の呉鳳廟、阿里山忠王祠)を建立し、当時の台湾総督「佐久間左馬太」が自ら式典を主宰しました。呉鳳の功績は小学校の教科書にも掲載され、日本統治時代の「原住民統治」論の礎となりました。1946年、国民政府は日本統治政策を継続し、この郷を「呉鳳郷」と改名し、呉鳳神話(ツォウ族と漢族の間の通事(通訳)を務めていたとされる漢族、ツォウ族が漢族たちの村を襲おうとしていることを知り漢族を逃がし、その代償として呉鳳がツォウ族に殺された。死後はツォウの村々に騎馬姿の呉鳳(亡霊)が出て村々には疫病が流行ったとされる伝説)を教科書に取り入れました。1987年(民国76年)、「湯英伸事件(外省人の雇用主による強制労働に不満を抱いた唐英深(ツォウ族)が雇用主とその家族(計3人)を殺害した事件)」をきっかけに、呉鳳神話によるツォウ族への差別について学術的な議論が巻き起こりました。同年9月9日、ツォウ族は呉鳳郷の改名を求めるデモを行いました。1988年12月31日、先住民の若者たちが嘉義駅前の呉鳳像を引き倒しました。1989年3月1日、台湾省政府は正式に呉鳳郷を阿里山郷に改名しました。
阿里山 イメージ(阿里山森林鉄道)
阿里山国家風景区(中国語繫体字:阿里山國家風景區、英語:Alishan National Scenic Area)は、交通部観光局が企画・管理する国家風景区で、台湾嘉義県東部に位置し、2001年に設立され、面積は 41,520ヘクタール(多くの観光客が訪れる阿里山国家森林遊楽区は 1,400ヘクタール)です。阿里山郷と、近隣の番路郷、竹崎郷、梅山郷の様々な名勝地を管轄しています。地理的・文化的特徴から、「阿里山公路沿線」、「西北回廊地区」、「ツォウ文化部落(鄒族文化部落)」の 3つの主要なレジャー地区に分けられます。その中でも、林業保護局が管理する「阿里山国家森林遊楽区」は、中心的な観光スポットです。阿里山は実際には山の名前ではなく、特定の地域を指す総称であることに留意する必要があります。地理的には、阿里山山脈の主山脈内にある地域であり、東は玉山山脈、北は雪山山脈に接しています。
最高峰は大塔山の 2,663メートル、日本統治時代の 1934年に隣接する玉山とともに「新高阿里山国立公園」に指定されました。戦前は阿里山一帯に自生するタイワンヒノキ(台湾檜)の伐採で森林開発が行われました。森林開発のために敷設された阿里山森林鉄路(嘉義~阿里山)は現在では観光用の登山鉄道として台湾のみならず世界的に有名な登山鉄道です。標高 2,200メートル以上の高地にあるため、南国の台湾と言えども充分な寒さ対策が必要です(平地よりも 15℃程度は気温が低いです)。
阿里山の観光名所として、日の出・夕霞・雲海・鉄道・神木の「五大奇観」が有名です。「日の出」は阿里山から祝山までの祝山線にのり、祝山の展望台から眺めるご来光を指し、台湾の最高峰である玉山(標高 3,952メートル)山系から登る日の出を眺められます。「神木」は神木駅近くにあった樹齢 3000年以上とされた「阿里山神木」の事です。木が枯れて腐敗が進んだため、1998年6月29日に伐採され、2006年に二代目神木の選考が行われ、慈雲寺の近くに立つ「阿里山香林神木」が選ばれました。「鉄道」は阿里山森林鉄路、路線としては阿里山線(嘉義~沼平(元の阿里山駅))、祝山線(阿里山~祝山、御来光に合わせて早朝のみ1往復)などがありますが、近年は台風被害や機材の老朽化により全線運転は殆ど行わていません。観光は阿里山国家森林遊楽区が中心となり、見所は慈雲寺(日本統治時代に曹洞宗阿里山寺として創建された寺院)、樹霊塔、阿里山博物館、順宝福徳廟、阿里山香林神木、タイワンヒノキの巨木たち、姐妹潭(大小ふたつの高山湖)、阿里山受鎮宮、舟之船(船の形をした橋)、櫻王(桜の木が植えられた公園)、貴賓館(昭和天皇が皇太子時代に台湾を訪問た時に滞在した建物)などがあります。
阿里山森林遊楽区 地図

阿里山への交通アクセスは、嘉義駅から阿里山森林鉄路(所要時間 3時間半)がベストですが運休中の事が多いです。次点として、嘉義駅や高鉄嘉義駅から嘉義県公車処が運行するバス「台湾好行 阿里山ライン(所要時間 2時間半)」を利用します。
阿里山森林鉄道 路線図

(この阿里山森林遊楽区と阿里山森林鉄道地図は、データ改変と再配布を行わない事および出典(引用元)を明記する事を条件に無料かつ自由に利用可能です。著作権は当サイトに帰属します。)
阿里山国家風景区
阿里山国家風景区の公式日本語サイトです。
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台湾における阿里山の場所が判る地図
地図サイズ:360ピクセル X 480ピクセル
阿里山国家森林遊楽区地図(Google Map)
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