トレド(スペイン語:Toledo)は、スペイン中央部南東寄りのカスティーリャ=ラ・マンチャ州にある都市で、カスティーリャ=ラ・マンチャ州の州都でありトレド県の県都です。トレドの人口は 84,282人(2018年現在)、カスティーリャ=ラ・マンチャ州ではアルバセテとタラベラ・デ・ラ・レイナおよびグアダラハラに次いで 4番目に人口の多い街です。面積 232.1平方キロメートル、海抜 529メートル、北緯 39度51分24秒 西経 4度01分28秒です。古代には西ゴート王国の首都となり、近世でもイベリア半島の中心都市として栄えた都市です。タホ川沿いにある旧市街は「古都トレド(Historic City of Toledo)」の名称でユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されています。
トレドの観光名所としては、トレド大聖堂(サンタ・マリア・デ・トレド大聖堂、Catedral de Santa María de Toledo、1226年にフェルナンド3世によって建築開始、1493年完成、ゴシック様式の聖堂、内部にエル・グレコの「聖衣剥奪」「十二使徒」などの絵画)、アルカサル(Alcázar de Toledo、ローマ時代に宮殿があった場所、現在の姿になったのは16世紀、スペイン内戦の激しい包囲戦で有名)、エル・グレコ美術館(Museo de El Greco、エル・グレコのアトリエを再現、代表作の一つ「トレドの景観と地図」などを展示)、サント・トメ教会(Iglesia de Santo Tomé、モスクを14世紀に改装、エル・グレコの代表作「オルガス伯の埋葬」)、トランシト教会(Sinagoga del Tránsito、14世紀に建てられたムデハル様式のシナゴーグ、現在はセファルディム博物館)、サンタ・マリーア・ラ・ブランカ教会 (Santa María la Blanca、12~13世紀築、ムデハル様式のシナゴーグ)、サン・フアン・デ・ロス・レージェス修道院 (Monasterio de San Juan de los Reyes、15世紀末、ゴシック様式とムデハル様式が融合したイサベル様式の典型例)、サント・ドミンゴ・エル・アンティーグォ修道院(Convento de Santo Domingo El Antiguo)、エル・クリスト・デ・ラ・ルス聖堂(Cristo de la Luz、西暦 1000年頃に建てられたモスク「ビーブ・マルドン」をキリスト教「光のキリスト聖堂」に転用)、サンタ・クルス美術館(Museo de Santa Cruz、イサベル1世が完成させた慈善施設を転用した美術館、エル・グレコの「聖母被昇天」などを展示)、タベーラ病院(Hospital de Tavera、内部に教会や美術館、エル・グレコの作品を多く展示)、プエルタ・デル・ソル(Puerta del Sol、太陽の門、13世紀のムデハル建築)、ヘラクレスの洞窟(Cuevas de Hércules)、ミラドール デル バイエ(Mirador del Valle、トレド市街を眺められる展望場所)、サン・マルティン橋(Puente San Martín)、アルカンタラ橋(Puente de Alcántara)、サン・セルバンド城(Albergue Castillo San Servando)、ローマ劇場跡(トレドの城壁外、ローマ帝国の中でも最大級の劇場)などがあります。