福州市(ふくしゅう し、フーヂョウ シー、中国語簡体字:福州市、ピンイン(拼音):Fúzhōu、繁体字:福州市、英語:Fuzhou City, China、略称は「榕」、別称は「榕城」「三山」「左海」「闽都」)は、中華人民共和国・華南地方にある福建省の省都(省会)となっている都市(地級市)です。福州市と寧徳市は合わせて閩東語(Eastern Min or Min Dong)文化圏を形成しています。武夷山に源を発する閩江(びんこう、ミンチャン、Min River)下流(河口域)に位置する港湾都市です。福州市の周辺は、北から北西は寧徳市、西は南平市(極一部)と三明市、南西は、泉州市、南は莆田市に接し、東は台湾海峡(東シナ海)に面しています。
福州市の下位行政区画は、6市轄区・1県級市・6県で構成されて、市轄区は鼓楼区(Gulou District)・台江区・倉山区・馬尾区・晋安区・長楽区、県級市は福清市、県は閩侯県・連江県・羅源県・閩清県・永泰県・平潭県です。市政府所在地は鼓楼区です。2020年の中国国勢調査によると、福州市の総人口(地級市全体)は 8,291,268人(2018年12月31日時点では人口 7,740,000人)です。中国の他の地級市と同様に、福州の行政区域には都市部と農村部の両方が含まれています。2020年の時点では、住民の 72.49%(601万242人)が都市部に、27.51%(228万1026人)が農村部に居住していました。2018年12月31日現在、総人口は 774万人と推定され、そのうち 466万5000人が 5つの市区と閩后県からなる市街地(または都市圏)に居住しています。総面積 12,231.9平方キロメートル(4,722.8平方マイル)、市区面積 1,768.2平方キロメートル(682.7平方マイル)、北緯 26度04分27秒 東経 119度17分47秒です。2015年、福州はブルッキングス研究所によって世界で 10番目に急速に成長している大都市圏にランクされました。国家発展改革委員会が実施した調査「中国総合都市指数2016」では、福州は総合ランキングで 20位にランクインしています。
福州は科学研究の主要都市でもあり、ネイチャー・インデックスが追跡する世界トップ50都市にランクインしています。福州には、中国の主要大学の一つである福州大学をはじめ、福建師範大学や福建農林大学などの公立大学が数多くあります。
9世紀に出版された中国の地理学書「元和郡縣圖志(Yuanhe Maps and Records of Prefectures and Counties)」によると、福州の地名は市の北西に位置する山、「福頭山(Mount Futo)」に由来するとされています。その後、他の多くの中国の都市と同様に、福州の地名は「集落」または「県」を意味する「-zhou」と結びつきました。戦国時代には、福州の地域は「冶」(Ye、中国語:冶)と呼ばれることもあり、秦の時代に福州は中国本土に編入されました。3世紀から 9世紀にかけて、福州の地名は幾度となく変更され、最終的に 948年に福州と定められました。中国語では、福州は「榕城」(中国語:榕城、福州ローマ字:Ṳ̀ng-siàng)という詩的な愛称で呼ばれることがあります。これは文字通り「クワ科の常緑高木である榕樹(ようじゅ)の城」を意味します。
古い英語の出版物では、この名前はFoochow、Foo-Chow、 Fuchow、Fūtsu、Fuh-Chow、Hock Chew、Hokchewと様々にローマ字表記されています。