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ワシントンDC 旅行案内


概要
 ワシントンD.C.(Washington D.C.)は、アメリカ合衆国の首都です。正式名称は、「ワシントン・コロンビア特別区(Washington, District of Columbia)」です。一般的には。「ワシントン」または「DC」と呼ばれています。コロンビア特別区は1790年7月16日に設立されました。コロンビア特別区内には、独立した自治体「ワシントン市」が存在しましたが、1871年の連邦法によりコロンビア特別区とワシントン市が統合されました。ワシントンDCは、ポトマック川の北東岸に位置し、対岸にはバージニア州があり、他の境界はメリーランド州に接しています。人口は、591,833人(2008年)です。ただし、周辺地域からの通勤者が流入すために平日の労働人口は100万人を超えます。また、ワシントン首都圏(ワシントンD.C.とメリーランド州・バージニア州北部およびウェストバージニア州の一部)としての人口は、約530万人であり、アメリカ合衆国の都市圏としては8番目の大きさです。
 アメリカ合衆国憲法(第1条)により、他の州とは異なり、合衆国の恒久的な首都の役割をもつ連邦区となっています。ワシントンD.C.には、合衆国の連邦政府の三権の最高機関「ホワイトハウス(大統領官邸)、キャピタル・ヒル(連邦議会議事堂)、連邦最高裁判所」および連邦行政機関があり、多くの国家記念碑や博物館が集積しています。また、世界銀行(WB; World Bank)の本部、国際通貨基金(IMF; International Monetary Fund)、米州機構(OAS; Organization of American States、南北アメリカの地域協力機構)、米州開発銀行(IDB or IADB; Inter-American Development Bank)、汎アメリカ保健機関(PAHO; Pan American Health Organization)などの国際機関や、174か国の大使館があります。これらの他にも、労働組合、ロビー団体など各種団体の本部もあります。
 
ワシントンDC観光
 「ナショナル・モール」と名付けられたワシントンD.C.の中心部に位置する国立公園とその周辺に多くの観光名所が集中しています。主なものとしては、ワシントン記念塔やリンカーン記念館などのモニュメント、スミソニアン博物館やナショナル・ギャラリーなど多数の博物館・美術館があります。さらモール周辺には、ホワイトハウス(外観見学のみ)やアメリカ合衆国議会議事堂とアメリカ合衆国最高裁判所などの政府機関もあります。モール以外の場所としては、北側にあるダウンタウンにナショナル・ジオグラフィック協会、北西側のジョージタウンにワシントン大聖堂、バージニア州アーリントンにアーリントン国立墓地、バージニア州アレキサンドリアにオールド・タウンなど多くの見所があります。
 
ワシントンDCの主な見所  
ワシントンDCの気候
 ワシントンの気候は、日本と同じように四季があり、温暖湿潤気候に属しています。北緯37度以南の大西洋側がほぼ温暖湿潤気候となっています。夏の気温は東京と同程度ですが、冬は東京より5度前後低くなります。ワシントンの気温が最も高くなるのは7月で平均最高気温が31.4まで上がり、最も寒くなる1月には平均最低気温が-2.9度まで低下します。春と秋(4月や10月)の平均気温は20度程度で、温暖で湿度も低く過ごし易いです。冬(12月中旬から2月)は、気温が低下し雪が降り、最高気温が6度から8℃、最低気温が-5度から-2度程度になり、北極からの寒気団が入ると-10度台まで気温が低下することもあります。夏は、かなり暑くなり30度から33度くらいまで上がり、湿度も高くなる傾向があります。頻繁に雷雨となり、時々は竜巻も発生します。竜巻(ハリケーン)は、夏の終わりから初秋の時期に発生します。ワシントンは内陸に位置するため大きな被害はありませんが、満潮の時間帯に重なるとポトマック川が氾濫し、ジョージタウンやアレキサンドリア(バージニア州)で大きな被害が発生します。年間平均気温は14.5度、平均年間降水量は998ミリメートル、年間降雪量は422ミリメートルです。ワシントンの過去最高気温は41℃(華氏106度、F1918年8月6日と1930年7月20日)、過去最低気温は-26℃(華氏-15度、1899年2月11日)です。華氏90度(32℃)以上の日数は年間36.7日間、氷点下以下に気温が下がる日数は64.4日間です。緯度は、仙台と同じくらいです。
ワシントンDCの気温と降水量の詳しいデータについては「ワシントンDCの気温」を御覧下さい。
 
ワシントンDCの交通機関
 ワシントンD.C.は、アメリカ国内で指折りの渋滞が多い都市です。2007年の統計によれば、自動車1台当り年間60時間も渋滞に巻き込まれています。この数字はロサンゼルスに次いで全米第二位の交通渋滞です。渋滞が多いこともありワシントンへの通勤者の37.7%が公共交通機関(利用者数でも全米第二位)を利用しています。
 公共交通機関は、ワシントン首都圏交通局(WMATA; Washington Metropolitan Area Transit Authority)です。「メトロレール(メトロ、Metrorail)」と呼ばれる地下鉄やメトロバス(Metrobus)が運行されています。運行エリアは、コロンビア特別区およびメリーランド州とバージニア州の近郊地域で交通サービスを提供しています。地下鉄(メトロレール)が開業したのは1976年3月27日で、現在では86の駅、路線距離は171.1キロメートル(106.3マイル)となっています。ニューヨーク市に次いで全米第二の規模を誇る地下鉄となっています。ワシントン首都圏交通局では、2030年にはメトロレールの一日あたりの利用者が100万人に増えると予想しており、利用者増加の対策として220両の新規車両導入や混雑駅を迂回する新路線の建設を計画しています。更に周辺都市を結ぶライトレール路線を建設中で、最初の路線は2009年末に開業する予定になっています。またワシントン周辺地域には、メリーランド州モンゴメリー郡の「ライド・オン(Ride On)」などのようなローカルバス路線網もあります。メトロレイルとメトロバスおよびローカルバス路線網の乗車用に繰り返しチャージ可能なICカード乗車券「スマートリップ(SmarTrip)」があり便利です。
 
メトロレールの路線
 ユニオン駅(Union Station)は、ニューヨーク市にあるペンシルバニア駅(ペン・ステーション、Penn Station)に次いでアメリカで二番目に乗降客の多い駅です。アムトラックのノースイースト・コリダー(Northeast Corridor)とアセラ・エクスプレス(Acela Express)のターミナル駅となっています。また、メリーランド州のメリーランド・レール・コミューター(MARC)とバージニア州のバージニア・レールウェイ・エクスプレス(VRE)の通勤用電車、メトロレールのレッド・ラインもユニオン駅に乗り入れています。
 都市間バス(Intercity bus)は、グレイハウンド(Greyhound)、ピーターパン(Peter Pan)、ボルトバス(BoltBus)、メガバス(Megabus)、チャイナタウン・バスライン(Chinatown bus)など多くのバス会社がワシントンに乗り入れています。
 ワシントンD.C.へは3つの空港(バージニア州に一つ、メリーランド州に二つ)を利用することが可能です。ロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港(Ronald Reagan Washington National Airport)は、ワシントンD.C.の中心地からポトマック川を渡ってすぐのバージニア州アーリントン郡に位置しています。このレーガン空港はワシントン地域にある空港では唯一メトロレールが乗り入れています。なお、首都に隣接しているため騒音規制が厳しく、上空が防空識別圏となっており特別なセキュリティ警戒を要求されるためこの空港に乗り入れが出来る国際線はカナダ線とカリブ海域諸島線のみとなっています。主要な国際線は、ワシントン・ダレス国際空港(Washington Dulles International Airport)に発着しています。ワシントンD.C.から西へ43キロメートルの場所にあるバージニア州フェアファクス郡とラウダウン郡に位置しています。ユナイテッド航空(United Airlines)の合衆国東海岸でのハブ空港となっています。ボルチモア・ワシントン国際空港(Baltimore-Washington International Thurgood Marshall Airport)は、北東へ51キロメートルのメリーランド州アン・アランデル郡に位置しています。サウスウエスト航空(Southwest Airlines)とエアトラン航空(Airtran Airlines)のハブ空港となっています。日本からは、直行便が成田空港からワシントン・ダレス国際空港へ全日空とユナイテッド航空が就航しています。
 

 
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