玉山(ユイシャン(Yushan)、英語:Jade Mountain or Mount Yu)は、台湾島のほぼ中央部(やや南より)に位置する標高 3,952メートルの山で台湾の最高峰(なお大陸以外で島にある山としては世界で4番目に高い標高)です。日本統治時代には、富士山より高く、新しく日本で一番高い山となったことから明治天皇により「新高山(にいたかやま)」と命名され、日本の敗戦まで新高山と呼ばれていました。初登頂は諸説ありますが、記録に残るものでは1900年4月11日に日本人の人類学者である鳥居龍蔵(とりい りゅうぞう)と森丑之助(もり うしのすけ)が台湾調査の一環として山頂に登ったのが一番古く、玉山への初登頂とされています。
この玉山は、玉山山脈に属し、玉山国立公園の一部となっています。玉山国立公園は、台湾最大かつ最高所にある国立公園で、台湾固有種の動植物を始めとした貴重な自然が多く残されています。玉山山脈は、大陸のユーラシアプレートと太平洋のフィリピン海プレートがぶつかり合って隆起して出来た山脈であり、カムチャツカ半島を除いた西太平洋地域で最も高い山となっています。台湾の東海岸沖合いの海底は急激に深くなっており、沿岸から50キロメートルの太平洋の海底は4000メートルの深海となっています。海底から玉山の山頂までの標高差は8000メートルとなります。