マドリード王宮（スペイン語：Palacio Real de Madrid, Madrid、英語：Royal Palace of Madrid）は、スペインの首都マドリードの中心部（セントロ区）にある王宮です。スペイン王室の公邸ですが、現在は国家儀式にのみ使用されています。宮殿の床面積は 135,000平方メートル（1,450,000平方フィート）で、3,418室の部屋があります。ヨーロッパ最大の王宮です。
宮殿はスペイン政府が所有し、大統領府の公的機関である国家遺産局（スペイン語：Patrimonio Nacional、英語：National Heritage）が管理しています。宮殿は、マドリードのダウンタウンの西部、マンサナレス川の東にあるバイレン通り（Calle de Bailén）にあり、地下鉄オペラ駅（2/5/R線）からアクセスできます。フェリペ6世と王室はこの宮殿に住んでおらず、代わりにフエンカラル＝エル・パルド区エル・パルドのサルスエラ宮殿（Palace of Zarzuela, El Pardo）に住んでいます。
宮殿は、9世紀にコルドバの首長ムハンマド 1世によって建設されたイスラム時代の要塞の跡地にあります。堂々としたマドリードのアルカサルは、中世後期に王家の財宝を保管する金庫として、またトラスタマラ王家（Trastámara、14世紀から16世紀にかけて、イベリア半島（カスティーリャ王国、アラゴン王国、ナバラ王国など）や南イタリア（シチリア王国、ナポリ王国）を支配した王家）の王たちの常住の場として機能しました。16世紀に大規模な拡張工事が行われた後も、王家のアルカサルは 1734年12月24日に焼失するまでその場所に残っていました。その後、ブルボン王朝の要請で同じ場所に新しい宮殿が一から建設されました。建設は 1738年から 1755年にかけて行われ、フィリッポ・ジュヴァラとジョヴァンニ・バッティスタ・サケッティがベントゥーラ・ロドリゲス、フランチェスコ・サバティーニ、マルティン・サルミエントと協力してベルニニ風のデザインを採用しました。スペイン第二共和国時代（1931年～1939年）、この建物は「パラシオ・ナシオナル（Palacio Nacional）」として知られていました。
宮殿の内部は、その豊かな芸術と、その建築と部屋の装飾に使用されている多くの種類の高級素材で有名です。カラヴァッジョ、フアン・デ・フランデス、フランシスコ・デ・ゴヤ、ディエゴ・ベラスケスなどの画家による絵画、ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ、コラド・ジャクイント、アントン・ラファエル・メングスのフレスコ画が含まれています。スペイン王室コレクションの一部として宮殿に飾られていた絵画の多くは、他の場所、特にマドリードのプラド美術館と王室コレクションギャラリーで展示されています。
建物に保存されている他の歴史的、芸術的に非常に重要なコレクションには、マドリード王立武器庫、磁器、時計、家具、銀器、そして世界で唯一の完全なストラディバリウス弦楽五重奏曲があります。
マドリード王宮 写真
マドリード王宮地図（Map of Palacio Real de Madrid, Centro district, Madrid, Spain）
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