ナポリ大聖堂(イタリア語:Duomo di Napoli(ドゥオーモ・ディ・ナポリ)、ナポリ語:Viscuvato 'e Napule、英語:Naples Cathedral)、正式名称「聖母被昇天大聖堂(イタリア語:Cattedrale di Santa Maria Assunta、サンタ・マリア・アッスンタ大聖堂)」は、イタリア南部、カンパニア州ナポリにあるローマ・カトリックの大聖堂であり、同市の主要な教会かつナポリ大司教の司教座が置かれる場所です。また、市の守護聖人にちなんで「聖ジェンナーロ大聖堂(Cattedrale di San Gennaro)」の名でも広く知られています。
この教会には聖ヤヌアリウスの血が入った小瓶が安置されており、年に 3回(5月の第一土曜日、9月19日、12月16日)公開されます。その際、通常は乾燥した状態の血が液体へと変化します。もし血が液化しなければ、ナポリに災厄が降りかかると言い伝えられています。
近年、ガルラシェッリ、ラマッチーニ、デッラ・サーラらによって、この小瓶にはチキソトロピー性(揺変性)を持つゲルが入っているとする仮説が提唱されました。この説は、ナショナル ジオグラフィック チャンネルの番組「Riddles of the Dead(死者の謎)」の「血の奇跡」の回でも解説されています。チキソトロピー性を持つ物質は、静置しておくと粘度が高まり、かき混ぜたり動かしたりすると粘度が低下するという性質があります。研究者らは具体的に、水酸化酸化鉄(FeO(OH))の懸濁液(サスペンション)を候補として挙げており、これによって小瓶の中の「血」の色や挙動を再現できるとしています。この懸濁液は、古くから現地で容易に入手できた単純な化学物質から調製することが可能です。2015年3月21日、教皇フランシスコの訪問中に小瓶の血が液化したように見えました。これは、聖人が教皇に好意を抱いている証拠であると受け止められました。なお、2007年に教皇ベネディクト16世が訪問した際には、血は液化しませんです。