フランスの鉄道は、首都のパリを中心として鉄道路線がが構築されています。フランス国鉄(SNCF、Société Nationale des Chemins de fer french)が基本的に独占して運行し、鉄道施設はフランス鉄道線路事業公社(RFF、Réseau Ferré de France)が管理しています。このSNCFはヨーロッパにおいては、旅客輸送で第2位(年間722億人キロ)、貨物輸送で第5位(年間468億トンキロ)の規模があります。軌道幅は、標準軌(1435 mm)となっており、フランス鉄道の総延長は 29,213 kmあり、そのうち電化距離は 15,141 kmとなっています。
歴史的には、1832年にサン=テティエンヌ~リヨン間にフランスで最初の鉄道営業路線が開業され、1837年にはパリ周辺の最初の鉄道としてパリ~サン=ジェルマン=アン=レー間が開通しています。1981年には当時世界最速の最高速度260キロで高速鉄道「TGV」が運転開始し、1994年には英仏海峡トンネルの開通によりヨーロッパ大陸とイギリスが鉄道で結ばれました。