ホムス(アラビア語:حمص (Ḥimṣ、ヒムス)、英語:Homs)は、シリア西部のホムス県にある都市で、ホムス県の県都(県庁所在地)となっている街です。ホムスの人口は 775,404人(2017年現在)、シリアではアレッポと首都ダマスカスに次いで 3番目に人口の多い街です。面積 48平方キロメートル、海抜 501メートル、北緯 34度43分51秒 東経 36度42分34秒です。オロンテス川沿いに位置し、首都ダマスカスからアレッポへの中間地点、ダマスカスから東地中海への街道の分岐点にあり、古代ローマ時代から交通の要衝として栄えました。ちなみに古代ローマ時代の都市名は「エメサ(Emesa)」と呼ばれていました。ホムスから車で 50分(西へ道なりで 50km)の場所には、中世の十字軍の城塞「クラック・デ・シュヴァリエ(騎士の砦)」があり、「クラック・デ・シュヴァリエとカラット・サラーフ・アッディーン(Crac des Chevaliers and Qal‘at Salah El-Din)」の名称でユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録(2006年、2013年から危機遺産)されています。
ホムスの観光名所としては、ホムス城塞(Citadel of Homs、旧市街の南西部)、タドモール門(Tadmor Gate)、アル・アタッシ・モスク(Al Atassi Mosque)、ハーリド・イブン=アル=ワリード・モスク(Mosque of Khalid Ibn Al-Walid、オスマン・トルコ時代の建築)、アル=イマム・モスク(Masjid Al-Iman)、アル・ファルク・モスク(Al Faruq Mosque)、アル=ファデル・モスク(Al Fadael Mosque)、ムレジャ・モスク(Mreja Mosque)、オマル・ビン・アル・カッタブ・モスク(Omar Bin Al Khattab Mosque)、アルウファエー・モスク(Alwfaee Mosque)、ザーウィヤ・モスク、アド・ドロウビ・モスク(Ad Droubi Mosque)、アル=ヌーリ・モスク(Al-Nouri Mosque)、ウム・アッ=ゼンナール教会(聖マリア教会、Um Al-Zenar Church、シリア正教会の教会)、ホムス博物館(Homs Museum)、ザフラウィ邸(歴史ある伝統建築の邸宅)を使った博物館(Museum of Traditions at the zahrawi Historical Residence)、ホムス時計塔(Clock of Homs)などがあります。