南沙諸島地図

　南沙諸島（なんさしょとう、英語：Spratly Islands（スプラトリー諸島））は、南シナ海南部に位置する諸島です。岩礁・砂州を含む無数の海洋地形で構成され、多くは環礁があります。周辺国が諸島全体もしくは一部分の領有を主張しており、中国、台湾（中華民国）、ベトナム、フィリピン、マレーシアが部分的に実効支配しており、他にブルネイが領有を主張しています。それぞれの岩礁は非常に小さく、最大のものでも陸地面積が約0.5平方キロメートル以下であり、陸地としての利用価値はほぼゼロですが、獲得できれば排他的経済水域 (EEZ) や大陸棚の漁業資源や石油天然ガス資源またシーレーンを考えた時に安全保障上の要地であるため、それぞれの国々（特に中国）がしのぎを削って領土争いを展開しています。それぞれが実効支配する環礁は、人間が居住できるように埋め立てを行い、飛行場や港湾設備を建設しています。
　自然地形で諸島内で最大の島は、台湾が実効支配する太平島（イツアバ島、Itu Aba Island）です。面積 0.51平方キロメートル、島内に井戸水が湧いており、自然の植生があります。中華人民共和国とベトナムおよびフィリピンが領有を主張しており、台湾海軍の陸戦隊と海岸巡防署員が駐在する軍事基地の面が強く、一般人の立ち入りは禁止されています。

南沙諸島地図（日本語表記）

南沙諸島周辺地図（Map of Spratly Islands）

　1. 南沙諸島（スプラトリー諸島） / Spratly Islands
　2. スプラトリー島 / Spratly Island / ベトナム語 Đảo Trường Sa（チュオンサ島）：ベトナムが実効支配、埋め立てにより1,000メートル級滑走路や港湾を建設
　3. ロンドン堆 / London Reefs：中国が実効支配するクアテロン礁やベトナムが実効支配するウエスト・ロンドン礁などがあります。
　4. ファイアリー・クロス礁（永暑礁） / Fiery Cross Reef：中国が実効支配、サンゴ礁を大規模に埋め立て3,000メートル級滑走路を建設
　5. ティザード堆 / Tizard Bank / 中国名鄭和群礁：台湾が実効支配する太平島（イツアバ島）、ベトナムが実効支配するサンド礁とナムイエット島、中国が実効支配するガベン礁（南薫礁）などがあります。
　6. ユニオン堆 / 英語 Union Bank / 中国名九章群礁：中国が実効支配するジョンソン南礁（赤瓜礁）とヒューズ礁（東門礁）、ベトナムが実効支配するシンコウ島とグリアソン礁とコリンズ礁およびランズダウン礁などがあります。
　7. ロアイタ堆 / 英語 Loaita Bank / 中国名道明群礁：ロアイタ島、ランキアム礁などがあります。
　8. ティツ堆パグアサ島（ティツ島） / タガログ語：Pag-asa Island、英語：Thitu Island：フィリピンが実効支配
　9. スビ礁（渚碧礁） / Subi Reef：中国が実効支配、環礁を形成するサンゴ礁を3分の2以上埋め立て、3,000メートル級滑走路を建設
　10. ミスチーフ礁（美済礁） / Mischief Reef：中国が実効支配、環礁を形成するサンゴ礁を半周以上埋め立て、2,600メートル級滑走路を建設
　11. スワロー礁 / Swallow Reef：マレーシアが実効支配

ページ先頭（東南アジア：南沙諸島地図）へもどる