アイルランド：キャシェル - 旅行のとも、ZenTech

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キャシェル

　キャシェル（キャッシェル、カシェル、アイルランド語：Caiseal / 英語：Cashel、「石造りの環状要塞」という意味）は、アイルランド南部のマンスター地方にあるティペラリー県にある町です。2022年の国勢調査では、人口は 4,805人（2006年時点では人口 2,936人）です。現在では小さな街となっていますが、中世にはマンスター地方の政治と宗教の中心地となった場所です。町の名前は、教会の管轄区域であるキャシェルに由来しています。また、イングランドの宗教改革以前、ローマカトリック教会のキャシェル・アンド・エムリー大司教区の司教座がこの町にありました。この大司教区は、同大司教区内のキャシェル・アンド・ローズグリーン教区の一部です。現在キルケニー在住のキャシェル・アンド・オッソリー主教の 6つの大聖堂のうちの 1つが、この町にあります。この大聖堂は、歴史的にミドル・サード男爵領に属するセント・パトリックスロック教区に属しています。

キャシェルイメージ（キャシェル城）

　キャシェルの観光名所としては、ロック・オブ・キャシェル（キャシェル城、Rock of Cashel、キャシェルの集落の北の丘にそびえる要塞、5世紀からマンスターの王オブライアンが居城とした城、1101年以降は教会所有となり、1647年のクロムウェルの侵攻まで宗教の中心地として繁栄）、キャシェル民芸村、ブルー・ボルー（アイルランド音楽を紹介するビジターセンター）、ドミニコ派修道院、キャシェル・パレス・ホテル（1730年に大司教ボルトンによって建てられた初期ジョージ王朝様式の邸宅を利用した高級ホテル）などがあります。

　ロック・オブ・キャシェルは現在、アイルランドで最も人気のある観光地の一つです。町にはボルトン図書館をはじめ、他にも多くの見どころがあります。
　メインストリートにあるキャシェル市庁舎には、ヘリテージセンターと観光案内所が併設されており、1640年代のキャシェルの模型や多言語対応のマルチメディアプレゼンテーションが展示されているほか、ティペラリーの工芸品も販売しています。ヘリテージセンターには、チャールズ2世（1663年）とジェームズ2世（1687年）から授与された勅許状が展示されています。
　ジョンストリートにあるジョージ王朝時代のセント・ジョン・ザ・バプティスト・アンド・セント・パトリックス・ロック大聖堂（18世紀にロックにあった教会の跡地に建てられたもの）と、隣接するチャプターハウス（1980年代から 2000年代までボルトン図書館が置かれていた）、城壁、そして旧教区庁舎があります。かつてアイルランド国教会大司教館だった建物は、2022年にホテルとして再オープンしました。
　セント・ドミニコ修道院の遺跡は、ザ・ロックの南東から見ることができます。
　キャシェル・フォーク・ビレッジには、古いパブ、肉屋、農家、旅行者のキャラバン、礼拝堂など、初期のアイルランドの田舎の生活を再現した展示があります。また、英愛戦争とアイルランド内戦におけるティペラリーの役割を記念する共和主義の記念碑もあります。
　ニュージーランドのクライストチャーチには、この司教区にちなんで名付けられた通りがあります。

アイルランドにおけるキャシェルの位置が判る地図
キャシェル地図

地図サイズ：360ピクセル X 480ピクセル

　この町は、マンスター地方の起伏に富んだ牧草地、ゴールデン・ヴェールに位置しています。
　ダブリンからコークへ向かうM8高速道路のすぐそばに位置しています。2004年に高速道路バイパスが建設される以前は、ダブリンからコークへ向かうN8高速道路のボトルネックとして知られていました。
　Bus Éireannは、ダブリンとコークを結ぶ245X番のバスを運行しており、キャシェルにも停車します。Bus Éireannの 128X番は、アーリングフォードを経由してポートレーイスへ接続しています。シャムロック・バス・カンパニーは、キャシェルを経由してサーリスからクロンメルへ向かうバスを運行しています。
　キャシェルにはかつてキャシェル支線という鉄道路線がありましましたが、現在は廃止されています。最寄りの鉄道駅は 17km離れたカヒル駅です。この駅は運行頻度が低い路線ですが、ウォーターフォードから東へ向かう際に便利です。キャシェルへの最も便利で頻繁に運行されている鉄道駅は、ダブリン - コークインターシティ鉄道線にあるサーリス駅です。
　キャシェルへの交通アクセスは、リムリックから東南東へ約53キロメートル、現在マンスター地方の中心都市となっているコークから北東へ約80キロメートル、アイルランドの首都ダブリンから南西へ約143キロメートルの場所に位置しています。

キャシェルの交通機関と観光名所

キャシェルの交通機関
- キャシェルへの公共交通機関はバスだけです。
キャシェルの観光名所
1. キャシェル観光案内所 / Cashel Tourist Information Office：隣接して「キャシェル・ヘリテージ・センター（ストーリー・オブ・キャシェル）」があります。
2. ロック・オブ・キャシェル（キャシェル城） / Rock of Cashel：キャシェルの集落の北の丘にそびえる要塞です。5世紀からマンスターの王オブライアンが居城とした城で、1101年以降は教会のものとなり、1647年のクロムウェルの侵攻まで宗教の中心地として栄えました。
3. キャシェル民芸村 / Cashel Folk Village
4. ブルー・ボルー / Bru Boru：アイルランド音楽を紹介するビジターセンター、ロック・オブ・キャシェルの駐車場に隣接
5. ドミニコ派修道院
6. キャシェル・パレス・ホテル / Cashel Palace Hotel：1730年に大司教ボルトンによって建てられた初期ジョージ王朝様式の邸宅を利用した高級ホテル

キャシェル地図（Map of Cashel, Munster province, Ireland）、Google Map

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