ベトナムの国土は、約33万平方キロメートルの広さがあります。南北1670キロメートル(北緯8度から北緯23度)の長さがあります。ベトナムの地形は、トンキン湾から南シナ海にかけてのベトナム西海岸、北部にはハノイを中心とした紅河デルタの平野、南部にはホーチミン・シティのあるメコンデルタが広がる平野、熱帯雨林、中国やラオスとの国境となっている山岳地帯と起伏にとんだ国土になっています。ベトナムの最高峰は、ベトナム北部のラオカイ省(Lao Cai province)にあるファンシーパン山(Phan Xi Pang、標高3143メートル)です。
南北に細長く、起伏にとんだ地形のため、ベトナムの気候は非常にバラエティーで場所によって気象の傾向が異なります。大まかには二つの気候帯に分類されます。ベトナム北部は温帯性気候(温暖冬季少雨気候)であり、11月から4月には中国沿岸部からトンキン湾を通りやや湿った空気を含んだ北東季節風が吹き、雨も降りますが夏に較べれば降水量が少なく冬は乾期となります。ベトナム南部が熱帯性気候(サバナ気候)に分類されます。北部に対して降水量が少なく、南部では年間で一番暑い月が4月となり35度を超える日が続きます。年間を通して気温変化が少ないのも南ベトナムの特徴です。
ベトナム南部の気温 ========================================= ホーチミン月別気温(Temperature & Precipitation of Ho Chi Minh City, Vietnam):ホーチミンの気温グラフ
ベトナム南部。特別市に指定されたベトナム随一の都市。
ベトナム中部の気温 ========================================= ダナン月別気温(Temperature & Precipitation of Da Nang, Vietnam):ダナンの気温グラフ
ハノイから南へ約760km。ベトナム中部最大の都市。10世紀までは、チャム族の国チャンパの首都があった港町。気候は、ベトナム南部ほど雨季と乾季の違いがはっきりしていない。冬は雨が多い。