カナダ：マニトバ州気温 - 旅行のとも、ZenTech

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マニトバ州気温

　北アメリカ大陸の中央部、カナダ中部に位置するマニトバ州の気候は、年間の気温変化が激しいのが特徴です。一般的に、気温は南から北へ行くほど低くなり、降水量は東から西へと減少する傾向にあります。マニトバ州は全体的に平坦な地形ですが、周辺の山岳や遠く離れた海洋の影響を受け、年間を通してそれなりに複雑な気象の変化を見せます。冬の1月から2月には冷たい北極気団の影響を強く受けます。また夏の7月から8月には、メキシコ湾からアメリカ合衆国南部を通過し、暖かい湿った空気が入り込みます。毎年夏には気温が 30℃（86°F）を超えることが何度もあり、熱と湿気の組み合わせにより、湿度指数は 40度半ばに達することがあります。マニトバ州カーマンは 2007年にカナダで 2番目に高い湿度指数 53.0を記録しました。カナダ環境省によると、マニトバ州は年間を通じて最も澄んだ空で第 1位、夏は最も澄んだ空で第 2位、冬と春は最も晴れた州で第 2位にランクされています。
　州都ウィニペグ（Winnipeg）を含めたマニトバ州南部の気候は、亜寒帯の湿潤大陸性気候である冷帯湿潤気候（ケッペン気候区分 Dfb）です。この地域の気温は半乾燥気候帯（ステップ気候）に似ていますが、この地域は適度な降水量がありプレーリー地方（Prairie Provinces）で最も湿度の高いエリアです。
　ブランドン（Brandon）などを含むマニトバ州南西部は、基本的にマニトバ州南部と同じ冷帯湿潤気候（ケッペン気候区分 Dfb）ですが、カナダ西部のステップ地帯「パリサーズ・トライアングル（Palliser's Triangle）」の一部のためより乾燥した気候となっています。このため他のマニトバ州南部に比べ、干ばつの被害が多くなりがちです。このエリアは、冬が寒く、平坦な土地が続くため風が強く吹雪になりやすいです。夏は一般的に暖か（もしくは暑い）で、適度な湿度です。州南部、竜巻街道（トルネード・アレイ、Tornado Alley）のすぐ北では竜巻が発生し、2016年には 16回の竜巻が発生しました。2007年6月22日と23日には多数の竜巻が発生し、最大のものは F5竜巻でエリーの一部を壊滅させました（カナダで観測された最も強い竜巻です）。
　トンプソン（Thompson）やチャーチル（Churchill）のあるマニトバ州北部の気候は、亜北極気候帯で、冷帯湿潤気候（ケッペン気候区分 Dfc）に属しています。この地域は、雨が少なく、長く極端に寒い冬、比較的暖かな夏が特徴です。毎年冬には -40℃（-40°F）以下になる日が数日間あり、-18℃（華氏 0度）以下の日が数週間あります。
　マニトバ州は晴れる日が多く、カナダ環境省によるとカナダ国内で最も晴天率の高い州とされています。マニトバ州南部のレッドリバーバレー（Red River Valley）では、年間で120日から140日程度のかなり長い無霜期間があります。

マニトバ州気候区分地図（Climate Map of Manitoba）

マニトバ州気候区分地図

マニトバ州地図（Map of Manitoba, Canada）

マニトバ州地図

　マニトバ州は、東はオンタリオ州、西はサスカチュワン州、北はヌナブト準州、南はアメリカ合衆国のノースダコタ州とミネソタ州に接しています。マニトバ州はハドソン湾流域の中心にあり、大量の水がウィニペグ湖に流れ込み、ネルソン川を北に下ってハドソン湾に流れ込みます。この流域の川は西は山地、南は米国、東はオンタリオ州に流れ込みます。主な水路には、レッド川、アシニボイン川、ネルソン川、ウィニペグ川、ヘイズ川、ホワイトシェル川、チャーチル川などがあります。マニトバ州の南部の居住地域のほとんどは、先史時代のアガシー湖の氷河床で発展しました。この地域、特にレッド川渓谷は平坦で肥沃であり、氷河の後退により州全体に丘陵地帯と岩場が残されています。
　この州にはハドソン湾に面した海水の海岸線と 11万以上の大小の湖があり、その面積は州面積の約 15.6％、101,593平方キロメートル（39,225平方マイル）を占めています。マニトバ州の主な湖は、マニトバ湖、ウィニペゴシス湖、そして世界で10番目に大きい淡水湖であるウィニペグ湖（Lake Winnipeg、湖水面積 24,514km2）です。ウィニペグ湖の東側にある合計 29,000平方キロメートル（11,000平方マイル）の伝統的な先住民族の土地と北方林は、2018年にピマチオウィン・アキとして知られるユネスコ世界遺産に正式に登録されました。
　バルディ山（Baldy Mountain）は海抜 832メートル（2,730フィート）で、州で最も高い地点であり、ハドソン湾沿岸は海抜で最も低い地点です。ライディングマウンテン、ペンビナヒルズ、サンディランズ州立森林、およびカナダ楯状地も高地です。州の北部と東部の人口がまばらな地域の多くは、ホワイトシェル、アティカキ、およびノピミング州立公園を含む不規則な花崗岩のカナダ楯状地にあります。
　大規模な農業は州の南部でのみ行われていますが、キャロット・バレー地域（ザ・パスの近く）では穀物の栽培が行われています。カナダの農地の約 11％はマニトバ州にあります。

マニトバ州ウィニペグ月別気温（Temperature & Precipitation of Winnipeg, Manitoba, Canada）：ウィニペグの気温グラフ、マニトバ州の州都であり最大都市（人口 705,244人、都市圏人口 778,489人 = 2016年現在）

月別	1月	2月	3月	4月	5月	6月	7月	8月	9月	10月	11月	12月
過去最高気温（℃）	7.8	11.7	23.7	34.3	37.8	38.3	42.2	40.6	38.8	31.1	23.9	11.7
平均最高気温（℃）	-11.3	-8.1	-0.8	10.9	18.6	23.2	25.9	25.4	19.0	10.5	-0.5	-8.5
平均気温（℃）	-16.4	-13.2	-5.8	4.4	11.6	17.0	19.7	18.8	12.7	5.0	-4.9	-13.2
平均最低気温（℃）	-21.4	-18.3	-10.7	-2	4.5	10.7	13.5	12.1	6.4	-0.5	-9.2	-17.8
過去最低気温（℃）	-44.4	-45	-38.9	-27.8	-11.7	-6.1	1.1	-1.1	-8.3	-20.6	-36.7	-47.8
降水量（mm）	19.9	13.8	24.5	30.0	56.7	90.0	79.5	77.0	45.8	37.5	25.0	21.5
降水日数（日）	12.2	8.0	9.2	7.2	11.5	13.3	11.4	10.7	10.4	9.4	10.3	11.8
降雪量（cm）	23.7	12.5	16.5	10.6	2.6	0.0	0.0	0.0	0.3	4.8	19.9	23.0
降雪日数（日）	12.4	7.7	7.4	2.9	0.56	0.0	0.0	0.0	0.11	2.3	8.6	11.5
平均相対湿度（％）	72.7	71.7	68.5	49.1	46.7	54.5	55.6	52.4	54.8	60.1	72.0	75.1
月間日射量（時間）	114.7	133.9	181.9	241.4	285.2	276.3	308.3	281.4	189.0	147.4	93.9	99.5
日照率（％）	42.9	47.2	49.5	58.6	59.8	56.6	62.6	62.8	49.8	44.1	34.4	39.2

ウィニペグの年間平均気温 3.0℃、年間平均最高気温 8.7℃、年間平均最低気温 -2.7℃、年間降水量 521.2ミリメートル、年間降水日数 125日、年間日照時間 2,352.9時間、1981年から2010年まで30年間の平均値、カナダ環境・気候変動省（Environment and Climate Change Canada）データ

マニトバ州の主要都市と観光地の気温
ウィニペグ（マニトバ州の州都であり最大都市）、ザ・パス（ル・パ）、シャマタワ、スタインバッハ（マニトバ州第3の街）、チャーチル、ドーフィン、トンプソン、ブランドン（マニトバ州第2の都市）、フリン・フロン、ポーティジ・ラ・プレーリー、モーデン

カナダにおけるマニトバ州の位置

マニトバ州地図

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