北アメリカの気候と気温

　北アメリカ大陸は、北極圏の北から北回帰線の南まで広がる非常に大きな大陸です。グリーンランド（Greenland）は、カナダ楯状地（Canadian Shield、北アメリカ大陸の中央から北部カナダに広がる先カンブリア時代（約45億年前～5.4億年前）に形成された非常に古い岩盤）とともに平均気温が 10～20℃（50～68°F）のツンドラ地帯（ツンドラ気候、ケッペン気候区分：ET）ですが、グリーンランド中央部は非常に大きな氷床で構成（氷雪気候、ケッペン気候区分：EF）されています。このツンドラはカナダ全土に放射状に広がっていますが、その境界はロッキー山脈（Rocky Mountains）の近く（ただしアラスカも含まれています）とカナダ楯状地の端、五大湖（Great Lakes）近くで終わります。カスケード山脈（Cascade Range、北アメリカ大陸の西海岸沿いを南北に走る山脈）以西の気候は、太平洋の暖流の影響により平均降水量が20インチ（510ミリメートル）の温帯気候に分類されています。アメリカ合衆国西海岸のカリフォルニア沿岸部の気候は地中海性気候（ケッペン気候区分：Csa）であると言われており、サンフランシスコのような都市の平均気温は年間を通じて57～70°F（14～21℃）の範囲です。
　アメリカ合衆国東海岸からノースダコタ州東部、そしてカンザス州まで広がる湿潤な大陸性気候（冷帯湿潤気候、ケッペン気候区分：Dfa/Dfb）は、激しい季節を特徴とし、年間降水量が多く、ニューヨーク・シティのような場所では平均降水量が 50インチ（1,300ミリメートル）です。湿潤な大陸性気候の南端から始まり、メキシコ湾（テキサス州の東半分を含む）まで広がるのが湿潤な亜熱帯気候である温暖湿潤気候（ケッペン気候区分：Cfa）です。この地域には米国本土で最も雨の多い都市があり、アラバマ州モービルでは年間降水量が 67インチ（1,700ミリメートル）に達します。高地気候は大陸の北から南まで続いており、メキシコ合衆国中央部やグアテマラのように、熱帯の真下で亜熱帯または温帯気候が発生します。熱帯気候は、カリブ海またはメキシコ湾と太平洋の南にある国や州に見られ、島嶼部や亜大陸の地峡地域に見られます。降水パターンは地域によって異なり、熱帯雨林気候、熱帯モンスーン気候、熱帯サバナ気候のタイプがあり、年間を通して雨が降り、気温が高くなります。

北アメリカ気候区分地図

北アメリカ各国気温リスト

国	首都	最大都市	左記以外の主要都市
アメリカ合衆国	ワシントン D.C.	ニューヨーク・シティ	ロサンゼルス、サンフランシスコ、マイアミ、ヒューストン、シカゴ、デトロイト、デンバー
カナダ	オタワ	トロント	バンクーバー、レジャイナ、ウィニペグ、カルガリー、モントリオール、ケベック・シティ
メキシコ合衆国	メキシコシティ		アカプルコ、カンクン、グアダラハラ、モンテレイ、ロスカボス
エルサルバドル	サンサルバドル		アカフトラ
グアテマラ	グアテマラ・シティ		ミスコ
コスタリカ	サンホセ		プエルト・リモン
ニカラグア	マナグア		マタガルパ
パナマ	パナマ・シティ		トクメン
ベリーズ	ベルモパン	ベリーズ・シティ	オレンジウォーク・タウン
ホンジュラス	テグシガルパ		サンペドロ・スーラ

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