ラガーディア空港(LaGuardia Airport, IATA: LGA)は、アメリカ合衆国東部ニューヨーク州ニューヨーク市クイーンズ区イースト・エルムハーストにある空港で、ニューヨーク市街中心部から北東へ約13kmの場所に位置しています。空港は、フラッシング湾とバウリー湾に挟まれたウォーターフロントにあり、アストリアとジャクソン・ハイツおよびイースト・エルムハーストの境界部分に位置しています。ラガーディア空港は、もともとアメリカの航空パイオニアして有名な「グレン・ハモンド・カーチス(Glenn Hammond Curtiss、1878年5月21日生~1930年7月23日没)」に因んで「グレン H. カーチス空港(Glenn H. Curtiss Airport)」と名付けられ、その後、1934年から1945年までニューヨーク市長を三期務めアメリカ合衆国史上最も偉大な市長とされる「フィオーレロ・ラグヮディア(Fiorello H. LaGuardia、1882年12月11日生~1947年9月20日没)」に因んで現在の名称「ラガーディア空港」に改称されました。1960年には、世界航空業界によって「世界で最も偉大な空港」に選ばれています。空港は、ニューヨーク・ニュージャージー港湾公社が運営しています。
このラガーディア空港は、ニューヨーク大都市圏にある3つの主要商業空港(他の二つはジョン F. ケネディ国際空港とニューアーク・リバティー国際空港)の中では最も規模が小さい空港ですが、ニューヨーク中心部には最も距離的に近い空港です。なお小さいと言っても、代替空港として近隣にあるサフォーク郡のロング・アイランド・マッカーサー空港(Long Island MacArthur Airport)、ウェストチェスター郡にあるウェストチェスター・カウンティー空港(Westchester County Airport)、ニューバーグにあるスチュワート国際空港(Stewart International Airport)よりは大きな規模の空港です。ラガーディア空港は、マンハッタン中心部比較的近くアクセスしやすいために、空港規模の割りに多く利用されています。小さなサイズの空港にもかかわらず、ワイドボディ機の定期便が使われることもあり、マクドネルダグラス社のDC-10やロッキード社のL-1011はラガーディアで使用するため特別に設計された機体です。2000年から2005年までデルタ航空は、285席のボーイング 767-400ERをこの空港で運航していました。今日ではワイドボディ機の運航はありませんが、デルタ航空が回転し、ワイドボディのボーイング 767-300型機をアトランタ便を時折使用することを予定しています。空港には、アメリカン航空(American Airlines)、アメリカン・イーグル航空(American Eagle)、USエアウェイズ・エクスプレス(US Airways Express)が焦点都市として就航しています。
ラガーディア空港からの殆どのフライトは、アメリカ合衆国の国内便とカナダへの国際便で、他に一部のカリブ海諸国(アルバ、バハマ、バミューダ)となっています。これらは、国外でアメリカ合衆国への入国審査(United States border preclearance)が行われている国々です。入国審査や税関施設が無く、飛行距離1500マイル(2400km)超の直行便の乗り入れが禁止されているため、他の大陸からの乗り入れはありません。このため長距離便はジョン F. ケネディ国際空港もしくはニューアーク・リバティー国際空港への発着となっています。
2008年の統計によれば、ラガーディア空港の年間旅客数は約2310万人、ジョン F. ケネディ国際空港は約4780万人を処理し、ニューアーク・リバティー国際空港は約3540万人となっており、ニューヨーク都市圏全体では1億600万人の旅行者がこの3つの空港を利用しており、空港システムとしてはアメリカ合衆国最大であり、世界全体で見てもロンドン都市圏に次いで2番目の規模となっています。