スペイン広場(イタリア語:Piazza di Spagna)は、イタリアの首都ローマの中心にある広場です。スペイン階段のふもとに位置し、広場に面してローマ教皇庁のスペイン大使館の所在地であるスペイン宮殿(Palazzo di Spagna)があることに因んで「スペイン広場」という名前が付けられました。広場には無原罪懐胎の柱(Column of the Immaculate Conception)があります。
広場の中央には、バロック時代初期(17世紀初頭)にピエトロ・ベルニーニ(Pietro Bernini、1562年5月6日生~1629年8月29日没、イタリアの彫刻家、画家)とその息子ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ(Gian Lorenzo Bernini、1598年12月7日生~1680年11月28日没、バロックの時期を代表するイタリアの彫刻家、建築家、画家)によって彫刻された「バルカッチャの噴水(Fontana della Barcaccia、1929年完成、別名「舟の噴水」)」があります。
スペイン階段の右角には、1821年に亡くなるまで住んでいたイギリスの詩人ジョン・キーツ(John Keats、1795年10月31日生~1821年2月23日没、イギリスのロマン主義の詩人)の家が建っています。現在はキーツと友人のパーシー・ビッシュ・シェリー(Percy Bysshe Shelley)に捧げられた博物館(キーツ・シェリー・メモリアル・アソシエーション(Keats-Shelley Memorial Association))になっており、イギリスのロマン主義に関する書籍や記念品が展示されています。左隅には、1893年に創業したバビントンのティールーム(Babington's tea room)があります。他にはジョルジョ・デ・キリコの家博物館(Giorgio de Chirico House Museum)があります。
フラッティーナ通り(Via Frattina)に近い側には、ローマ教皇庁の所有物である「信仰のプロパガンダ宮殿(プロパガンダ・フィーデ宮、Palazzo di Propaganda Fide)」の 2つのファサード(ジャン・ロレンツォ・ベルニーニが設計したメインのファサードとフランチェスコ・ボッロミーニが作成したサイドのファサード)が見えます。その前には、実際にはスペイン広場のミニャネッリ広場(Piazza Mignanelli)と呼ばれる場所に、教義が公布されてから 2年後の 1856年に建てられた無原罪懐胎の柱がそびえ立っています。
広場につながる通りは高級ショッピング店が並んでいることで知られています。