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ボルゲーゼ美術館地図


 ボルゲーゼ美術館(イタリア語:Galleria Borghese もしくは Museo e Galleria Borghese、英語:Borghese Gallery)は、イタリアの首都ローマボルゲーゼ公園内・東側にある美術館で、かつてのボルゲーゼ・ピンチャーナ邸を美術館として使用しています。当初、ギャラリーの建物は庭園と一体化していましましたが、現在ではボルゲーゼ公園の庭園は独立した観光名所とみなされています。ボルゲーゼ美術館には、教皇パウルス5世(Pope Paul V、1552年9月17日生~1621年1月28日没、第233代 ローマ教皇、在位:1605年5月16日~1621年1月28日)の甥、シピオーネ・カッファレッリ=ボルゲーゼ枢機卿(Scipione Caffarelli-Borghese、1577年9月1日生~1633年10月2日没、イタリアの枢機卿、美術品収集家、芸術のパトロン)が始めたボルゲーゼ・コレクションの絵画、彫刻、骨董品の大部分が収蔵されています。この建物は、シピオーネ・ボルゲーゼ自身のスケッチを基に建築家フラミーニオ・ポンツィオ(Flaminio Ponzio、1560生~1613年没、後期ルネサンス(マニエリスム時代)のイタリアの建築家)によって建設され、ローマ郊外の別荘(ヴィラ・サバーナ、Villa suburbana)として使用されました。
 シピオーネ・ボルゲーゼはジャン・ロレンツォ・ベルニーニ(Gian Lorenzo Bernini、1598年12月7日生~1680年11月28日没、バロックの時期を代表するイタリアの彫刻家、建築家、画家)の初期のパトロンであり、カラヴァッジョ(ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ、Michelangelo Merisi da Caravaggio、1571年9月29日生~1610年7月18日没、バロック期のイタリア人画家)の作品の熱心な収集家でもありました。カラヴァッジョのコレクションには、「果物籠を持つ少年」「手紙を書く聖ヒエロニムス」「病めるバッカス」などが代表作として多く含まれています。その他の注目すべき絵画としては、ティツィアーノ(ティツィアーノ・ヴェチェッリオ、 Tiziano Vecellio、1490年頃生~1576年8月27日没、盛期ルネサンスのイタリア人画家・ヴェネツィア派)の「聖なる愛と俗なる愛」、ラファエロ(ラファエロ・サンティ、 Raffaello Santi、1483年4月6日生~1520年4月6日没、盛期ルネサンスを代表するイタリアの画家であり建築家)の「キリストの埋葬」、ピーテル・パウル・ルーベンス(Peter Paul Rubens、1577年6月28日生~1640年5月30日没、バロック期のフランドルの画家・外交官やフェデリコ・バロッチ(Federico Barocci、1535年頃生~1612年9月30日没、イタリアのルネサンス後期の画家・版画家)の作品などがあります。
 カジノ・ボルゲーゼ(Casino Borghese)は、17世紀にはローマの城壁の外側に位置し、最も近いアクセス手段はポポロ門であった地域に建てられました。当初、別荘の敷地は周囲約 3マイル(約 5キロメートル)の面積を占めていました。本館はフランドルの建築家ジョヴァンニ・ヴァサンツィオによって設計されました。柱廊玄関には、かつてフラミニア街道にあったクラウディウスの凱旋門から派生したスポリア(Spolia)が置かれていました。
 1644年までに、ジョン・イーヴリン(John Evelyn, 1620年10月31日生~1706年2月27日没、イングランドの作家、造園家、日記作者)は、このボルゲーゼ庭園を「さまざまな発明の噴水、木立、小さな水の流れ」を備えた「歓喜の楽園」と表現しました。エヴリンはまた、ビバリウム(Vivarium、動物飼育施設)にはダチョウ、孔雀、白鳥、鶴、そして「いくつかの奇妙な獣」が飼育されていたと記述しています。マルカントニオ4世ボルゲーゼ公(Marcantonio IV Borghese、1730年生~1800年没)は、公園の形式的な庭園建築をイギリス式風景式庭園に作り変え始めましましたが、1775年頃には建築家アントニオ・アスプルッチ(Antonio Asprucci、1723年5月20日生~1808年2月14日没、イタリア人建築家)の指導の下、時代遅れとなったタペストリーや革張りの飾りを取り替え、カシーナ(Casina、別棟・離れ)を改修し、ボルゲーゼの彫刻や骨董品をローマにおけるボルゲーゼの地位を称える新しいテーマに沿った配置で再現しました。18世紀後半、多くの人が訪れたこの別荘を真に公共の博物館として改修するプロジェクトは、ゲッティ研究所(Getty Research Institute、アメリカ合衆国カルフォルニア州ロサンゼルスのゲティ・センターに設置された視覚美術の理解を深めるため知識向上に専念することを目的とした私設研究所)がこのプロジェクトに関連する54枚の図面を取得したことにより促進され、2000年にロサンゼルスのゲッティ研究所で展示会が開催されました。
 1808年、ナポレオン 1世(ナポレオン・ボナパルト)の義理の弟であるカミッロ・ボルゲーゼ公(Camillo Borghese、1775年7月9日生~1832年5月9日没、ナポレオン・ボナパルトの妹ポーリーヌの夫)は、ボルゲーゼのローマ彫刻と古代遺物をナポレオン皇帝に売却することを余儀なくされました。その結果、1620年代からボルゲーゼ公園で最も賞賛される彫刻として名声を博した「ボルゲーゼの剣闘士(Borghese Gladiator、剣士をモデルとしたヘレニズム時代の等身大の大理石彫刻、紀元前 100年頃にエフェソス(現在のトルコ)で作製)」は、現在ではルーブル美術館に収蔵され、ルーブルで鑑賞しなければなりません。「ボルゲーゼのヘルマプロディートス(眠るヘルマプロディートス、Borghese Hermaphroditus、ギリシャ神話に登場する神プロメテウス(Prometheus)の像)」も現在はルーブル美術館に所蔵されています。
 ボルゲーゼの別荘は長年にわたり改修と拡張が行われ、最終的には 1902年にボルゲーゼの敷地全体と周囲の庭園や公園とともにイタリア政府に売却されました。
 
ボルゲーゼ美術館 イメージ
ボルゲーゼ美術館
 
 ボルゲーゼ美術館への最寄り交通機関は、ローマ地下鉄 A線のスパーニャ地下鉄駅(Spagna)があります。スパーニャ駅からボルゲーゼ美術館まで徒歩 18分(1.3km)です。バスでは 52/53/63/83/92/223/360/910番のピンチャーナ/ボルゲーゼ美術館 バス停(Pinciana/Museo Borghese)があります。
 
ボルゲーゼ美術館地図(Map of Museo e Galleria Borghese, Roma, Italy)
ボルゲーゼ美術館地図
地図サイズ:560ピクセル X 440ピクセル
 
ボルゲーゼ美術館地図(Google Map)
 

 
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