イヴレーア(イブレア、イタリア語/英語:Ivrea、ピエモンテ語:Ivrèja、フランス語:Ivrée、ラテン語:Eporedia)は、イタリア北西部のピエモンテ州トリノ県(トリノ大都市圏)にある都市(コムーネ)の一つです。ヴァッレ・ダオスタ(中世のフランチジェーナ街道の一部)へ続く街道沿いに位置し、ドーラ・バルテアにまたがり、カナヴェーゼ地方の首府とされています。
ローマ人によって「エポレディア(Eporedia)」の名で建設されたこの町は、中世にはイヴレーア辺境伯領の中心地となり、11世紀には短期間イタリア王国の首都となりました。後にサヴォイア家の領土となりました。20世紀には、技術革新のパイオニアであり、初期のコンピューターのいくつかを開発したことで知られるオリベッティ社の本社が置かれ、国際的な認知を得ました。オリヴェッティ社のおかげで、この町は建築革新の中心地にもなり、当時の進歩的な精神を反映したモダニズム建築が数多く建設されました。2018年7月1日、「20世紀の工業都市」として知られるこの場所は、「20世紀の産業都市イヴレーア(Industrial City of the 20th Century)」の名称でユネスコ世界遺産に登録されました。
この町は、有名なオレンジ戦争をメインイベントとするイヴレアのカーニバルでよく知られています。また、イヴレア城、イヴレア大聖堂、オリヴェッティ・コンプレックスといった歴史的建造物を含む、古代と現代の建築物も数多く存在します。また、カヌーやカヤックなどのスポーツの拠点としても成長しており、数々の国際大会が開催されています。