フランス領サン・マルタン(仏領サン・マルタン、フランス語:Saint-Martin、自治体としての正式名称は Collectivity of Saint Martin(サン・マルタン海外準県))は、大西洋西部・カリブ海の西インド諸島の小アンティル諸島北部を占めるリーワード諸島にあるセント・マーチン島(フランス語名: サン・マルタン島)に位置し、セント・マーチン島北部がフランス領アンティル(フランス語:Antilles françaises、英語:French West Indies、フランスが領有するカリブ海の島々の総称)の一部分として、フランスの海外準県となっています。サン・マルタンの首府は、マリゴ(Marigot)です。セント・マーチン島の北東沖にあるタンタマール島もフランス領サン・マルタンに含まれています。なおセント・マーチン島南部は、オランダ領有しており、「オランダ領シント・マールテン」と呼ばれています。
このフランス領サン・マルタンの面積は 53.2平方キロメートル、人口は 36,286人(2011年現在)となっています。またサン・マルタン島から北東へ約 3キロメートル沖にあるタンタマール島(Île Tintamarre、面積 0.8平方キロメートル)もフランス領です。
フランス領サン・マルタン周辺には、南に陸続きの国境を挟んでオランダ領シント・マールテン、北にアンギラ海峡(Anguilla Channel)を挟んでイギリス領アンギラがあります。
フランス領サン・マルタン地図(Map of Saint Martin)
地図サイズ:480ピクセル X 360ピクセル
フランス領サン・マルタンの主要な街と観光地:
マリゴ(Marigot、フランス領サン・マルタンの首府であり最大都市)、
アグレモン(Agrément)、
アンス・マルセル(Anse Marcel)、
オルレアン(Orleans)、
ガリズベイ(Galisbay)、
カルティエ・ドルレアン(Quartier D'Orléans)、
グラン=カーズ(Grand-Case)、
キュル=ド=サック(Cul-de-Sac)、
コロンビエ(Colombier)、
サン=ジェイムス(Saint-James)、
サンディー・グルン(Sandy Ground)、
サン・ルイ(Saint Louis)、
ベル・プレンヌ(Belle Plaine)、
ラ・サヴァーヌ(La Savane)、
ラ・ベ・ネットレ(La Baie Nettlé)、
ランボー(Rambaud)、
レ・テール・バス(Les Terres Basses)、
シンプソン・ベイ・ラグーン(Simpson Bay Lagoon、西インド諸島最大の内陸ラグーン・潟湖の1つ)、
ポワッソン湖(Étang aux Poissons)、
タンタマール島(Île Tintamarre)、
グランカーズ・エスペランサ飛行場(Aeroport de Grand-Case L’Espérance)
フランス領サン・マルタン 観光
フランスの一部であるため、サン・マルタンの公式通貨はユーロですが、米ドルも広く通用しています。経済の主軸は観光業であり、年間 100万人以上の観光客が訪れる中、人口の約 85%がこの部門に従事しています。もう一つの主要な産業は金融サービス業です。農業や漁業も小規模ながら行われていますが、その規模はごくわずかであり、食料品の大部分は輸入に頼っています。
フランス国立統計経済研究所(INSEE)の推計によると、2014年のサン・マルタンの名目GDPは 5億8180万ユーロ(2014年の為替レートで 7億7190万米ドル、2022年2月の為替レートで 6億6030万米ドル)です。同年のサン・マルタンにおける一人当たり名目GDPは 1万6572ユーロ(2014年の為替レートで 2万1987米ドル、2022年2月の為替レートで 1万8806米ドル)であり、これは 2014年当時のフランス本土の一人当たりGDPのわずか半分、グアドループの一人当たりGDPの 79%に相当する水準です。これに対し、島のオランダ領側であるシント・マールテンの一人当たり名目GDPは、2014年時点で 3万3536米ドルです。
セント・マーチン島の住民の大多数はキリスト教を信仰しており、フランス領側ではカトリック教会が多数派を占めています。島内には他にも様々なキリスト教の教派や宗教が存在しています。
フランス領セント・マーチンは、フランスのカトリック教会組織に属するバス・テール=ポワンタピートル教区(ラテン語:Dioecesis Imae Telluris、フランス語:Diocèse de Basse-Terre et Pointe-à-Pitre)の一部を構成しています。この教区は、グアドループ、サン・バルテルミー、セント・マーチンの各地域を管轄しています。同教区はアンティル教会管区内のフォール=ド=フランス教会管区に属し、北西にはセント・ジョン=バセテール教区、南東にはロゾー教区と隣接しています。
教区内では約 60名の司祭が活動しており、マリゴにあるサン・マルタン・ド・トゥール教会(Église de Saint-Martin-de-Tours)、グラン・ケースにあるマリー・エトワール・ド・ラ・メール教会(Église de Marie Etoile de la Mer:海の星マリア教会)、カルティエ・ドルレアンにあるサン・マルタン教会(Église de Saint-Martin)など、島内の複数の教会で奉仕を行っています。
司教座はグアドループの都市バス・テールに置かれており、ノートルダム・ド・グアドループ大聖堂(Cathédrale Notre-Dame-de-Guadeloupe)がその主教会(司教座聖堂)となっています。
主要都市の場所が判るフランス領サン・マルタン地図(日本語表記)
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フランス領サン・マルタン 都市名入り白地図
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サン・マルタン島 白地図
地図サイズ:640ピクセル X 480ピクセル
フランス領サン・マルタン 地理と自然
サン・マルタン準県は、リーワード諸島にあるサン・マルタン島の北半分を占めています(南半分はオランダ領シント・マールテンです)。北にはアンギラ海峡を挟んで英国の海外領土であるアンギラがあり、島の南東にはフランス領サン・バルテルミー島、さらに南にはオランダ領のサバ島とシント・ユースタティウス島が位置しています。
サン・マルタンの面積は 53.2平方キロメートル(20.5平方マイル)です。地形は概して起伏に富んでおり、最高地点は標高 424メートル(1,391フィート)のピック・パラディ(Pic Paradis)で、これは島全体でも最も高い山です。首都マリゴの西に位置し、シンプソン湾ラグーンのフランス側部分を含むテール・バス(Terres Basses)地域は、比較的平坦な地形をしています。島内にはシュヴリーズ池(Chevrise Pond)、グレート・ポンド(Great Pond)、レッド・ポンド(Red Pond)といった小さな湖沼がいくつか存在します。この土地は「リーワード諸島乾燥低木林」という生態系区分に属しています。
沿岸には数多くの小島が点在しており、ロック・オブ・ザ・コーブ・マルセル(Rock of the Cove Marcel)、クレオール・ロック(Creole Rock)、リトル・キー(Little Key)、ピネル島(Pinel Island)、グリーン・ケイ・グラン・ジレ(Green Cay Grand Islet:シンプソン湾ラグーン内)、そして最大の島であるティンタマール島(Tintamarre Island)などが挙げられます。
2017年9月6日、ハリケーン「イルマ」がサン・マルタンを直撃し、フランス側の建造物の 95%が損壊または破壊されました。当初は略奪行為が問題となりましましたが、その後、事態の収拾を図るためにフランスから 240人の国家憲兵隊員が派遣されました。
9月11日、エマニュエル・マクロン大統領がサン・マルタンを訪問し、被害状況の視察を行うとともに、救援活動への支援を住民に約束しました。当時、サン・マルタンから避難できたのはフランス(本土)からの観光客や訪問者のみであったため、黒人や混血の住民からは、白人が優先的に扱われているとの不満の声が上がりました。マクロン大統領はフランス領の島々に対して5000万ユーロの支援を約束し、迅速かつ質の高い復興を行うと述べました。2018年3月までには、同地域のインフラの大部分が復旧し、稼働するようになりました。