ジュラシック・コースト(英語:Jurassic Coast、ドーセット・イースト・デヴォン海岸(英語:Dorset and East Devon Coast)とも呼ばれる)は、イギリスのイングランド南部のイギリス海峡沿岸に位置する世界遺産(自然遺産)です。イースト・デヴォンのエクスマスからドーセットのスタッドランド湾まで、約 96マイル(154キロメートル)にわたって広がり、2001年12月中旬に「ドーセットと東デヴォンの海岸(英語:Dorset and East Devon Coast)」の名称で世界遺産リストに登録されました。
この地域は 1億8500万年の地質学的歴史を網羅しており、海岸浸食によって三畳紀、ジュラ紀、白亜紀を覆うほぼ連続した岩石層が露出しています。この地域は、様々な時代に砂漠、浅い熱帯の海、湿地となり、そこに生息していた様々な生物の化石が岩石の中に保存されています。
この海岸線には、アーチ、尖峰、積み石などの自然景観が見られます。場所によっては、海が硬い岩を崩して入り江を形成し、入り口が限られている場所もあります。また、ポートランド島のある場所では、バリアビーチによって陸地と繋がっています。海岸の一部では、地滑りが頻繁に発生しています。これらの地滑りによって、様々な化石が露出しています。岩石の種類によってそれぞれ特有の動植物相が異なり、この地域における動植物の進化の証拠となっています。
ラルワース・コーブ周辺には化石の森があり、ライム・リージスでは 71の異なる岩層が確認されており、それぞれに固有のアンモナイト種が存在します。化石収集家のメアリー・アニングはここに住み、海生爬虫類などの化石に関する彼女の主要な発見は、古生物学の研究が始まったばかりの時代に行われました。チャーマス・ヘリテージ・コースト・センターでは、ヘリテージ・コーストに関する情報を提供しており、サウス・ウェスト・コースト・パスを経由して、遺跡の全長を巡ることができます。
ドーセットと東デヴォンの海岸 イメージ(ガッド・クリフからセント・アルバンズ・ヘッド(Gad Cliff to St Alban's Head))