シリア：ボスラ - 旅行のとも、ZenTech

ボスラ地図

　ボスラ（アラビア語：بُصْرَىٰ‎（Buṣrā）、英語：Bosra、正式都市名 Busra al-Sham（ブスラー・アッ・シャーム））は、シリア南西部のダルアー県にある都市です。ボスラの人口は 19,683人（2004年統計）、北緯 32度分31秒東経 36度29分です。ボスラの都市としての歴史は古く、紀元前14世紀の古代エジプト・トトメス3世とアメンホテプ4世の時代の記録にこの街が出ています。紀元前2世紀にはナバラ王国の重要都市として知られ、西暦1世紀になるとナバラ王国の首都がペトラからこのボスラに移されています。西暦 106年にナバラ王国がローマ帝国によって滅ぼされ、アラビア・ペトラエア属州（アラビア属州）に併合されました。ローマ帝国下ではノヴァ・トラヤナ・ボストラ（Nova Trajana Bostra）と、改称され、アラビア・ペトラエア属州の州都とされ、この地域の主要都市として繁栄を極めました。ローマ帝国が東西分裂し、新たに誕生した東ローマ帝国（ビザンティン帝国）、その後’7世紀以降のイスラム時代も街は栄え続け、ローマ建築、ビザンチン建築、イスラム建築など時代ごとの建築物が造られました。12世紀になると十字軍に対抗するために堅牢な城塞が築かれました。13世紀以降は通商路が変わり、都市としての重要性が失われ徐々に衰退し往年の建築物は砂漠の中に埋もれていきました。古代ローマからビザンティンそしてイスラム時代の建築物の保存状態がよく、「古代都市ボスラ（Ancient City of Bosra）」の名称でユネスコの世界遺産（文化遺産）に登録（1980年、2013年から危機遺産）されています。

　ボスラの観光名所としては、ボスラ城塞（Bosra Citadel）、ローマ劇場（Teatro Romano - Sito archeologico di Bosra (Siria)、2世紀のトラヤヌス帝の時代に建築）、ボスラのアル＝オマリ・モスク（Al-Omari Mosque、イスラム世界最古級のモスク）、カラバ橋（Kharaba Bridge）、ゲマッリン橋（Gemarrin Bridge）、ナバテア門（Nabatean Arch）、グムシュタキン・モスク（Gumushtakin Mosque）、マブラク・モスク（Mabrak Moschee）、アブ・バクル・アル・シディク・モスク、コンパニオン・オスマン・ビンアファンのモスク、オマル・モスク（Hz. Ömer Camii）、マドロサ・グムスタキン（Madrasa Gumushtakin、イスラム教神学校跡）、バーケット池（Birket al-Hajj）などがあります。

　ボスラのホテルとしては、ホテルボスラシャム、チャム・パレス・ホテル・ボスラ（Cham Palace Hotel Bosra）などがあります。

シリアにおけるボスラの位置が判る地図

地図サイズ：460ピクセル X 380ピクセル

　ボスラへの交通アクセスは、シリアの首都ダマスカスからボスラまで車で 2時間5分（南南東へ道なりで 140km）、スワイダーから車で 41分（南南西へ道なりで 28km）です。ボスラからダルアーまで車で 46分（西北西へ道なりで 40km）です。

ボスラ地図（Map of Bosra, Syria）

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