旅行のとも、ZenTech
旅行のとも、ZenTech > 海外旅行 地図 > 西アジア地図 > シリア地図

アレッポ地図


 アレッポ(英語:Aleppo、アラビア語:حلب (Halab、ハラブ)、トルコ語:Halep)は、シリア北部にある都市で、シリアで最も人口の多いアレッポ県の県都(県庁所在地)となっている街です。2021年推計で人口 2,098,210人で、面積は 190平方キロメートル(70平方マイル)、都市面積ではシリア最大の都市であり、かつて人口ではシリアの首都ダマスカスに抜かれるまで最大都市、現在は 2番目、アラブ世界では 18番目です。アレッポはまた、シリア北部の県で最大の都市であり、レヴァント地方でも最大級の都市の一つです。海抜 379メートル(1,243フィート)、北緯 36度13分 東経 37度10分です。アレッポ城(紀元前10世紀に最初の城が築城)、市壁、アル=マディーナ・スーク(世界最古の市場の1つ)、大モスク、アレッポ旧市街などの歴史的建造物が多く現存しており、「古代都市アレッポ(Ancient City of Aleppo)」の名称でユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録(1986年、2013年から危機遺産)されています。
 アレッポは世界で最も古くから人が住み続けている都市の一つで、紀元前 6000年頃から人が住んでいたと考えられています。アレッポ旧市街のすぐ南にあるテル・アス・サウダとテル・アル・アンサリの発掘調査から、紀元前3千年紀後半にはこの地域がアモリ人によって占領されていたことが判っています。エブラとメソポタミアで出土した楔形文字の粘土板にアレッポが初めて登場したのもこの頃で、粘土板にはアモリ人の国家ヤムハドの一部としてアレッポが記されており、商業と軍事においての重要性が記されています。こうした長い歴史は、地中海とメソポタミアの交易の中心地として戦略的な位置にあったためです。何世紀にもわたり、アレッポはシリア地域で最大の都市であり、オスマン帝国ではコンスタンティノープル(現在のイスタンブール)とカイロに次いで 3番目に大きな都市でした。この都市が歴史的に重要な理由は、中央アジアとメソポタミアを通るシルクロードの終点に位置していたことです。1869年にスエズ運河が開通すると、多くの貿易が海上輸送へと転換され、アレッポはゆっくりと衰退し始めました。
 第一次世界大戦後、オスマン帝国が崩壊すると、アレッポは現代のトルコに北部の後背地と、モースルとを結ぶ重要なバグダッド鉄道を失いました。1939年には、アンタキヤイスケンデルンを経由してトルコに通じる主要な海路も失いました。ここ数十年でダマスカスの重要性が高まったことで、状況はさらに悪化しました。皮肉なことにこの衰退は、アレッポの旧市街、中世の建築物、そして伝統的な遺産の保存に役立ったのかもしれません。アレッポは 2006年にイスラム文化首都に選ばれ、歴史的建造物の修復も次々と成功しています。シリア内戦中にアレッポで戦闘が発生し、多くの地域が甚大な被害を受けました。市内の被災地域は現在復興工事中です。紛争中アレッポでは推定 31,000人が死亡しました。
 
アレッポ イメージ(アレッポ城)
アレッポ
 
 アレッポの観光名所としては、アレッポ城(Citadel of Aleppo、旧市街中心部の丘に築かれた城塞、預言者アブラハムがこの丘の上で羊の乳を絞った伝説があります、現在の城塞は12世紀から15世紀に造られたもの)、マドラサ・ハラウィヤ(6世紀に建てられたビザンティン建築の「聖ヘレナ大聖堂」を改装)、アレッポの大モスク(ジャーミー・ハラブ・アル=カビール、Great Mosque of Aleppo、ウマイヤ朝時代に創建(717年完成))、アル=マディーナ・スーク(世界最古級のスーク(市場)、古代ローマ時代の東西列柱大通りをイスラム時代に入ってスークに改装)、ハーン(隊商宿、キャラバンサライ)、カイサリーヤ(スーク・宿泊などの複合施設)、マドラサ・ムカッダミーヤ(Al-Muqaddamiyah Madrasa、1168年築、アレッポ現存最古のマドラサ)、ナフラミーヤ・モスク、ジャミーヤ・ザカリーヤ、アル・タウヒード・モスク(Al Tawheed Mosque)、アル・ラーマン・モスク(Al-Rahman Mosque)、アル・ガサリ・モスク(Al Ghazali mosque)、アル=タワシ・モスク(Al-Tawashi Mosque)、クストゥル・アハラミン・モスク(Mosque Qustul Aharamin)、ドロジ・モスク(Daroj Mosque)、サイフ・アル=ダウラー・モスク(Seif El-Dawleh Mosque)、アル・オトロシュ・モスク(Al Otrosh Mosque)、アウトウン・バグ・モスク(Altoun Bagh Mosque)、ハンマーム(公衆浴場)、市壁、市門(キンニスリーン門(Bab Qinnasrin、1244年再建)、アンターキーヤ門(Bab Antakeya、15世紀に修築)、アフマル門(赤の門、Bab al-Ahmar)、ファラジュ門跡(Bab al-Faraj))、アレッポ博物館(Aleppo Museum)、ベイト・アチジバシ(Museum of Popular Tradition - Beit Achijbash、伝統博物館)マトバク・アル・アジャミ(Matbakh al Ajami、博物館)、シェイク・ジャッカー墓地(Sheikh Jacker Cemetery)などがあります。
 
 アレッポのホテルとしては、シェラロン・ホテル(Sheraton Aleppo)、アル・シャハブ・アレッポ・ホテル(Al Shahba-Aleppo Hotel)、バロン・ホテル(Baron Hotel)、パーク・ホテル(Park Hotel)、アル・チャフバ・ホテル(Al Chahba Hotel)、プルマン・ホテル(Pullman Hotel)、ザイン・パレス・ホテル(Zain Palace Hotel)、パーク・ホテル(Park Hotel)、コーラル・ジュリア・ドゥムナ・ホテル(Coral Julia Dumna Hotel)、マンソウリヤ・パレス(Mansouriya Palace)、リガ・ホテル(Riga Hotel)などがあります。
 
シリアにおけるアレッポの位置が判る地図
アレッポ地図
地図サイズ:460ピクセル X 380ピクセル
 
 アレッポへの交通アクセスは、飛行機ではアレッポ国際空港(Aleppo International Airport)、鉄道ではアレッポ駅(Aleppo Railway Station)があります。
 西アジア・中近東からはアラブ首長国連邦のシャルージャからアレッポまで飛行機で 3 時間 45 分直行便 (1 便/週) 、レバノンのベイルートから 50 分直行便 (1 便/週) 、アルメニアのエレバンから 3 時間直行便 (1 便/週) です。アレッポからトルコのアンタキアまで車で 1時間55分(西へ道なりで 100km)、イスケンデルンまで車で 2時間25分(北西へ道なりで 140km)、ガズィアンテプまで車で 2時間15分(北へ道なりで 125km)です。
 シリアの首都ダマスカスからアレッポまで飛行機で 1時間(直行便、1便/週)、車で 4時間20分(北北東へ道なりで 370km)、ホムスから車で 2時間20分(北北東へ道なりで 185km)、ハマーから車で 1時間40分(北北東へ道なりで 140km)です。アレッポからイドリブまで車で 1時間(南西へ道なりで 66km)、ラタキアまで車で 2時間45分(南西へ道なりで 175km)、ラッカまで車で 3時間15分(東南東へ道なりで 210km)です。
 
アレッポ地図(Map of Aleppo, Syria)
 

 
サイト内の関連コンテンツ
アレッポ地図アレッポ気温
ページ先頭(シリア:アレッポ地図)へもどる
旅行のとも、ZenTech トップページへ移動する。  Copyright © 1997-2025 ZenTech. All Rights Reserved