デジカメを持つまでは、電源なんてどうでもよかった。フィルム式カメラにも電池は必要だけど、予備のリチウム電池を数個用意すれば数ヶ月の旅行でも充分でした。バックパック派の海外旅行なので、他には電気製品も持たなかった。
でもでも、デジカメのお陰で電源を考えることになりました。
海外の電源事情
日本はご存じように「電源電圧=AC100V」。ACというのは交流と言うことです。電気が波の様になっています、正弦波(sin波)です。交流と言うことで、周波数があり、東日本=50Hz/西日本=60Hzです。約30年前までは、周波数が違うため、引っ越し先によっては「同じ日本国内にもかかわらず電気製品の買い換え」って事態もありました。
海外に目をやると、電圧自体が異なります。大体240V〜110Vの間で各種電圧が採用されています。国によってバラバラ、更に国内でもバラバラという国も多数存在します。そんなわけで100V対応に設計された日本国内販売の電気製品は使えません。無理に使うと煙が出ると思います。
最近では、「240V〜100Vと書かれている」ノートパソコンなども出ているので一部の製品は海外でもそのまま使えるものも出ていますが(コンセント形状が異なるので変換アダプターは必要)。
ちなみに「110Vの国なら日本の電気製品(100V)が問題なく使える」って話もあります。
主なプラグタイプ
Aタイプ | Bタイプ | B3タイプ | BFタイプ | Cタイプ | SEタイプ | Oタイプ |
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主な国の電圧とプラグタイプ
地域 | 国名 | 電圧(V) | プラグタイプ |
アジア | 日本 | 100 | A |
中国 | 220 | A・B・B3・BF・C・O・SE |
香港 | 220/230 | BF・C・B3 |
インド | 220 | B3・C |
インドネシア | 127/220/240 | A・C・SE |
韓国 | 110/220 | A・C・SE |
シンガポール | 220〜240 | BF・B3 |
台湾 | 110 | A・O |
タイ | 220 | A・C |
マレーシア | 220 | BF |
北米 | アメリカ・カナダ | 110/120 | A |
中南米 | ブラジル | 110/127/220 | A・C・SE |
メキシコ | 110/127 | A |
ヨーロッパ | オーストリア | 220 | C・SE |
フランス | 220 | C・SE |
イギリス | 240 | BF |
ドイツ | 220 | C・SE |
イタリア | 125/220 | C・SE |
スペイン | 125/220 | C・SE |
フィンランド | 220/230 | C・SE |
ロシア | 220 | B・C・SE |
エジプト | 220 | C |
トルコ | 220 | C・SE |
アフリカ | ケニア | 220/240 | B3・BF・C |
オセアニア | オーストラリア | 220〜240 | O |
ニュージーランド | 230/240 | O |
対策その1:変圧器
旅行者には実用的ではないが、変圧器を利用する。海外の高い電圧を日本の100Vにダウンコンバートする装置です。240V→100Vにするのです。基本原理は簡単で、トランス(金属の巻き線)を利用しています。このトランスが重いので、変圧器も当然重くなります。こんな物を持ち歩いての旅行は不可能に近いので非現実的。海外駐在するなら良いのかもしれないが、駐在するなら現地の電気製品を使った方が安心。また、精密機器に変圧器を使うのもチョット心配。なので、変圧器がなんで売れるのか理解に苦しむ。まぁ、市場としては小さいんでしょうけど。
対策その2:乾電池(一次電池)
ドライヤーなど(モータを使う電気製品)はあきらめる。使いたければ、ホテル(安宿は無理、中級ホテル以上限定)で借ります。
デジカメ・CDプレーヤーなどは、電池駆動なので便利です。それも単3乾電池ならベストです。単3乾電池は最も普及しているので海外での入手も容易です。昔、「Panashiba」って書かれた乾電池を見つけて笑った思い出があります。「パナソニック」と「東芝」をもじったコピー商品でしょうね。乾電池は、液漏れの危険があるので変なコピー商品は避けた方が賢明です。もし使うときは「暫く使わないときは速やかに乾電池を外す」くらいの心がけが必要です。宿泊先のホテルで、テレビのリモコンを見て下さい。電池ボックスのふたを開けられないようにテープで留めてあることがよくあります。きっと、宿泊者が乾電池を持ち帰らないようにするためでしょう。(何で Zentech がそれに気づいたか。。。自分の電池がへたってきたので交換しようと思ったりしたから)
チョット豆知識:
乾電池には5種類あります。単1乾電池〜単5乾電池です。電圧(1.5V)は同じですが、それぞれ形状が異なります。流せる電流が違うのです。大きなバケツと小さなバケツと考えればほぼ間違いありません(厳密には違ってます)。
乾電池は、英語で「Dry Battery」そのままですね。「Dry Cell」って言い方もあります。
ここまでは良いのですが、問題は単1乾電池〜単5乾電池の言い方。Dry Battery 1,2,3... ではありません。
単3乾電池=AA、単4乾電池=AAA くらいは覚えると良いでしょう。
通称(*1) | 通称(日本) | JIS規格(*2) | 直径 mm | 高さ mm |
D | 単1 | R20 | 34.2 | 61.5 |
C | 単2 | R14 | 26.3 | 50.0 |
AA | 単3 | R6 | 14.5 | 50.5 |
AAA | 単4 | R03 | 10.5 | 44.5 |
N | 単5 | R1 | 12.0 | 30.2 |
AAAA | (単6) | ―― | 8.3 | 42.5 |
*1:アメリカのANSI規格名。世界で一般的にこの名前で通用します。
*2:表中のR**は、マンガン電池の呼び方です。アルカリ電池の場合は先頭にLが付きLR**となっています。 |
対策その3:充電式電池(二次電池)
ZenTech は愛用しています。単3サイズのニッケル水素電池。乾電池は、一回ポッキリで自然に優しくないので充電池を使います。お金の節約です。でも、ニッケル水素電池と充電器で4000円くらいはするので、ホントにペイするのか自信はありません。
充電器は海外使用を前提に作られているので、240V〜100Vになっています。コンセント形状は、日本式になっているので変換アダプタは必要ですが海外旅行なら充電式電池でしょう。パナソニックの製品がお薦めと世間一般では言われています。
最近の充電式電池は「ニッケル水素電池」「リチウムイオン電池」に2分されています。一長一短です。ZenTech 的にはどちらを使っても良いと思っています。
性能的(ハイパワー・重量)にはリチウムイオン電池が良いとされているが、リチウムなんぞの希少金属を使っているのでコスト高。そこそこの性能で、それなりの値段のニッケル水素電池。
電池メーカーのWebサイト
電池|ナショナル
SANYO Battery
ソニー 充電池/乾電池
Maxell 充電式電池
東芝電池 Giga Energy
Duracell 世界的メーカー
(株)ネクセルジャパン (台湾の2次電池メーカ)
社団法人 電池工業会
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