アルファロメオ Alfa Romeo
ミラノ市の白地に赤い十字架とヴィスコンティ家の紋章であるサラセン人を呑み込む大蛇を組み合わせた楯を表現したフロントグリルを持つ、独特の顔立ちで知られ、フィアットの傘下となって久しい今日でも、その外観の独自性は失われていない。
【歴史】1910年、経営危機に喘ぐフランス・ダラック社のイタリア工場、「ダラック・イタリアーナ」をミラノの企業家集団が買収して創立した A.L.F.A (Anonima Lombarda Fabbrica Automobili) 即ち「ロンバルダ自動車製造株式会社」(ロンバルダとは「ロンバルディアの」の意)を発祥とする。1921年発表の「RL」シリーズが公道レースやヒルクライムレースで大活躍、アルファ・ロメオはレーシングカーメーカーとしての頭角を現わす。1954年、名車の誉れ高い「ジュリエッタ」シリーズがデビュー。最初にセダンボディではなく、スポーツモデルの「スプリント」が登場した。エンジンはアルファの伝統に則ったDOHCで、1300CCの小排気量から最高時速160キロをたたき出す、当時としては驚異的な高性能車だった。
現行車種:147, 156, 166, GTV, アルファ スパイダー, GT
アルファロメオ公式サイト(日本語)
ランボルギーニ
高級イタリア車メーカー。正式名称はアウトモビリ・ランボルギーニSPA
【歴史】1962年4月 - フェルッチオ・ランボルギーニが設立。もともと農業用トラクターメーカーだったランボルギーニ社であるが、フェラーリユーザーのフェルッチオ・ランボルギーニが自身の愛車のクレームをフェラーリ社に持ち込んだ際、門前払いに近い対応をされたことに腹を立て、フェラーリを見返すために自動車の生産をはじめたと言われる。 ランボルギーニが愛車の修理をフェラーリに頼んだところ、小さな部品一つでも驚くほどの値段を取られた所から『この商売は儲かる』と自身もスーパーカーの生産販売をはじめたという説もある。
ランボルギーニ社公式ウェブサイト(英語/イタリア語)
ランチア Lancia
イタリア・トリノの自動車製造社である。ランチャと読まれることもある。
【歴史】自動車の黎明期である20世紀のはじめより、イタリアではフィアットという大きな自動車メーカーが君臨しており、大衆車から大型車までを揃えていたため、フィアット車と競合しないスポーツカーや高級車などの市場しか残されていなかった。したがって、その後に誕生するメーカーは、先進的な技術を導入した車や高性能車、スポーツカーをつくるところが多かった。その中でも代表的な高級車メーカーがランチアである。1906年にヴィンチェンツォ・ランチア(Vincenzo Lancia, 1881年-1937年)によって創立された。1970年代から1980年代にかけて、世界ラリー選手権(WRC) において目覚しい活躍をみせた。1969年にフィアットの傘下に収まり、現在に至る。
現行車種:イプシロン(Ypsilon), ムーザ(Musa), リブラ(Lybra), テージス(Thesis)
ランチア(英語)
フィアット FIAT
イタリア最大の企業グループで、本社をトリノに置く。自動車の製造のみならず、鉄道車両や船舶、航空機の製造などの産業分野全般を掌握し、出版、金融等にも進出している。
【歴史】社名のフィアット(FIAT)とはFabbrica Italiana Automobili Torino の略で、「トリノのイタリア自動車製造所」の意味。ジョヴァンニ・アニェッリら数人の実業家の出資よって、1899年にトリノに創業された。現在は、フィアット本体では比較的小型の大衆向け乗用車を生産する。世界ラリー選手権(WRC)には早期から参戦しており、1970年代は124アバルトラリー、131アバルトラリーで上位に食い込む活躍を見せていた。1980年代からはグループ会社のランチアで参戦して常勝ともいえる活躍をしてきたが、近年は経営悪化もあって活動を潜めている。
現行車種:セイチェント (Seicento), パンダ (Panda), プント (Punto), ムルティプラ (Multipla), クーペ・フィアット (Coupe Fiat), フィアット・バルケッタ (Barchetta), フィアット・クロマ(Croma), フィアット・パリオ(Palio), フィアット・マレア(Marea), フィアット・スティロ(Stilo), フィアット・イデア(Idea)
フィアット オート ジャパン株式会社(日本語)
フェラーリ Ferrari
レーシングカー製造のイタリア車メーカー。本社はモデナ県マラネッロにある。基本的に高級GTカーしか製造していない。
【歴史】1947年に、アルファ・ロメオのレーシングドライバーであったエンツォ・フェラーリにより、レーシングチーム運営のための会社として創立。創立当初はスクーデリア・フェラーリとして、アルファ・ロメオのレース運営の会社として機能していたが、同社のレース撤退により自社のレーシングカーを開発するようになった。1960年代に経営が苦境に陥り、イタリア最大の自動車メーカーフィアット社の援助を受け、その傘下に入ることで命脈をつないだ。フィアットの創業者一族につながるルカ・コルデーロ・ディ・モンテゼーモロが社長就任後、品質改善に成功し、好調な業績を上げてきている。
現行車種:F430, F430スパイダー, 456M GT, 575M マラネロ, 612 スカリエッティ, エンツォ フェラーリ
フェラーリ社(イタリア語),
コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッド(日本総代理店)(日本語)